コーヒーの「ジョージア」が「機動戦士ガンダム」とコラボする勝算
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缶コーヒーとアニメのコラボ製品では、2020年ダイドードリンコが「鬼滅の刃」とのコラボにより缶コーヒー製品の売り上げを大きく伸ばしている。「ジョージア」は、なぜ「機動戦士ガンダム」とのコラボをするのか。そのねらいを同社担当者が話した。
「ジョージア」は、缶コーヒー3種のパッケージに「機動戦士ガンダム」のモビルスーツをデザインした全18デザインの「ジョージア」×「機動戦士ガンダム」【コラボデザイン缶】を12月28日から発売している(3月28日までの期間限定)。2019年には、「ジョージア エメラルドマウンテンブレンド」とのコラボ缶を販売していたが、今回は対象製品を拡充して再びコラボした。
コラボレーションの理由について、日本コカ・コーラ社マーケティング本部の成岡誠コーヒーグループディレクターは、1月7日に同キャンペーンの説明を行い、「“ジョージア”は、2019年に“エメラルドマウンテンブレンド”でコラボしてデザイン缶を展開したところ好評だった。缶コーヒーを飲まれる世代は、“ジョージアとガンダムの両方が好き”という方が多かったためだと考えている」と話した。
成岡誠ディレクターと「ジョージア」キービジュアル
ただ、今回、再びコラボレーションした背景は、単にターゲットとなる世代が重なるという理由だけではないとする。成岡さんは、「今回は、実物大の動くガンダムを実現した“GUNDAM FACTORY YOKOHAMA”とのコラボレーションを行う。実物大の動くガンダムを作るという夢を、さまざまな人が関わって実現していくストーリーに、幅広い層の方々が共感して前向きな気持ちを感じていただけたらと考えている。このような取り組みを通して、“ジョージア”は幅広い世代の全て働く人たちを応援するブランドであることをお伝えしたい」。
「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」動く実物大ガンダム
「2019年のコラボで関心を持って下さったコアなファンの方々にとどまらず、いまの時代だからこそ、“ジョージア”の幅広いファンに向けて、少しでも明るく、前向きな、ワクワクできることを発信したい。動く実物大ガンダムを象徴としてお伝えしていけたら」とした。
1月11日から本格的にスタートする各販売チャネルで展開されるプロモーションは、抽選でオリジナルガンダムグッズなどを約19万名にプレゼントする大掛かりなもの。さらに、山田孝之さんと広瀬アリスさんの出演するテレビCM「動かす人」篇では、実物大の動くガンダムをつくるプロジェクトに携わる人々を描いており、「ジョージア」ブランドがいかに「機動戦士ガンダム」とのコラボに注力しているかがわかる。
昨今、缶コーヒーでは、アニメを中心にコラボ缶やキャラクター缶の製品が増えているが、短期間の売上アップにはつながるものの、コラボ終了後に売り上げが落ちるケースは少なくない。成岡さんは、「単にコラボでの話題化による一時的な売り上げ貢献にとどまらず、その活動自体がブランドの積み上げになることが重要だ」とする。
1979年にアニメ放送を開始して以来、若年層を含めて幅広い層から認知、支持されてきた「機動戦士ガンダム」。コロナ禍で不安な毎日を送る人々に元気を与える存在になりそうだ。