アサヒGHD、寒波に伴う暖房利用の増加による電力不足に協力

アサヒビール茨城工場 コ・ジェネレーションシステムの外観
アサヒグループホールディングスは1月12日、グループ傘下のアサヒビール、アサヒ飲料、アサヒグループ食品の製造拠点で発電する電力量を増加させ、1月6日から15日まで東京電力パワーグリッド社(本社 東京、金子禎則社長)の電力不足に協力することを発表した。

日本海側中心に寒波が押し寄せている影響で、想定以上に暖房用の電力需要が増加するため、東京電力パワーグリッド社が自家発電設備を持つ企業に電力の融通を要請していることを受けたもの。寒波の状況次第では、電力提供期間の延長も行う予定という。

アサヒグループの製造拠点では、燃料転換や排水からメタンガスを回収・有効利用できる嫌気性排水処理設備など、環境・省エネルギー設備の導入を継続的に進めている。発電した電力と発生した排熱の両方を利用し、省エネルギー効果、CO2削減効果を図れるコ・ジェネレーションシステムを主な製造拠点に設置している。

今回、アサヒビール茨城工場、アサヒ飲料群馬工場、アサヒグループ食品栃木さくら工場に設置するコ・ジェネレーションシステムの操業を上げ、発電した電力により最大限電力受電量を低減させるとともに、一部を東京電力パワーグリッド社に供給する。

アサヒビール茨城工場・内部

アサヒビール茨城工場 コ・ジェネレーションシステム

 
工場で商品の製造量が少ない余力時間帯にもコ・ジェネレーションシステムを稼働させ、発電量を増やし電力不足に協力する。1月6日から15日までの期間で、3工場で約35万kWh(約4万2千戸分の1日の消費電力に相当)を追加発電する予定だ。
 
アサヒグループは、持続可能な地球環境の実現を目指しており、環境・省エネルギーの設備の導入を続けているが、「地球温暖化による自然災害の発生時などには、今後も社会への貢献に協力を惜しまずに取り組んでいきます」としている。