清涼飲料市場が回復基調に、2021年4月実績は前年比21%増、好天と昨年の反動で

清涼飲料市場が回復基調に、2021年4月実績は前年比21%増、好天と昨年の反動で(画像はイメージ)
清涼飲料市場のトレンドが急速に回復してきた。飲料メーカー各社の4月の販売数量実績が相次いで確定し、実績を公表していないコカ・コーラシステムのほか、サントリー食品インターナショナル、アサヒ飲料、キリンビバレッジ、伊藤園、大塚グループ、ポッカサッポロフード&ビバレッジなど、大手各社が2ケタ増で着地した。

2020年の大幅減の反動要素とともに気温が高い状況が続き、飲料市場は好調に推移している。4月の最高気温の平均値は19.4℃で昨年(17.3℃)を上回った。また、苦戦していたコンビニエンスストアと自動販売機での販売数量が前年を大幅に上回ったことも大きい。

その結果、4月単月の清涼飲料の総市場は前年比21%増になり、1-4月の累計実績では前年並みになったもようだ。

メーカー別では、サントリー食品インターナショナルが前年比24%増の大幅伸長を達成。「サントリー天然水」は、2020年の反動もあって伸長した。「ボス」も1-4月累計で前年近くまで回復している。「伊右衛門」は、新発売の「京都ブレンド」も好調に推移した。

アサヒ飲料は前年比15%増となり、主力の「三ツ矢」「ウィルキンソン」「カルピス」「ワンダ」「十六茶」の全てが2ケタ増になった。新製品「カルピス ライトブルー」は、発売1カ月で年間目標の3割を達成した。「ウィルキンソン」は需要増を受け、5月の生産量を前年比4割増に引き上げている。

キリンビバレッジは、プラズマ乳酸菌入り飲料の「iMUSE(イミューズ)」ブランドが好調で、前年比62%増と4カ月連続で伸長した。「午後の紅茶」は、刷新したレギュラー3品が好調を維持し、新製品も寄与して2ケタ増。「ファイア」は、600mlPETの「ワンデイ」シリーズが好調に推移し、30%増となっている。

大塚グループは、主力の「ポカリスエット」が42%増。「オロナミンC」、「マッチ」、ウォーター類も前年を大きく上回っている。

2021年4月度の飲料販売実績

2021年4月度の飲料販売実績