清涼飲料市場6月実績は5%増、早い梅雨明けと酷暑がプラス影響、2022年上半期計は3%増で折り返し
清涼飲料メーカー各社の6月の販売数量実績が相次いで確定し、6月単月の総市場の実績は前年比約5%増になったことがわかった。記録的な早さの梅雨明けとその後の酷暑により、6月下旬から出荷が伸長している。なお、1〜6月累計実績では前年比3%増となったもようだ。
数値がわかったメーカー別の6月単月の販売数量動向は、総じて良い状況だ。サントリー食品インターナショナルは前年比11%増だった。「サントリー天然水」が猛暑影響で需要がさらに高まった。「ボス」は、「クラフトボス」や「カフェベース」などが好調に推移したが、185g中心のいわゆる“缶コーヒー”は厳しい環境が続いた。「グリーンダ・カ・ラ」は、本体と「やさしい麦茶」を中心に伸びた。
アサヒ飲料は、前年比7%増。主力ブランドで「ウィルキンソン」「カルピス」「おいしい水」ブランドが前年実績を上回った。「ウィルキンソン」は3月発売の「♯soberスパイシーレモンジンジャ」の累計販売実績が53万箱となった。「カルピス」は、「カルピスウォーター」と「カルピスソーダ」を中心に止渇性飲料の販売が好調だった。
伊藤園は、前年比6%増。日本茶が8%増、茶系飲料計は7%増で、「タリーズ」ブランドなどを展開するコーヒーは15%増だった。
キリンビバレッジは、前年比2%増。プラズマ乳酸菌入りの飲料製品が前年比49%増と好調だ。「午後の紅茶」は、「おいしい無糖」シリーズが前年より約4割伸長しブランドを牽引。「生茶」も本体・ほうじ煎茶とも前年を大きく上回った。
大塚グループは、前年比13%増で着地。「ポカリスエット」が17%増、「オロナミンC」が10%増、「マッチ」も16%増となるなど主力品が軒並み好調だった。
2022年6月度 清涼飲料 メーカーの販売実績(判明分)