シダックス 唯一無二の総合アウトソーシングサービス企業として再成長へ、2024年3月期に営業利益50億円の中期成長目標

志太勤一会長兼社長
シダックスグループは7月11日、都内で「事業展開の方針」説明会を開催した。株主・資本家・報道関係者が100人参加した。志太勤一会長兼社長はフードサービス・車両運行管理・社会サービスの3つの基幹事業について自社の強みと成長に向けた経営計画を説明後、「ユニゾン・キャピタルとの資本業務提携により、中期スパンの抜本的な経営改革の推進が可能になった」とし、中期成長目標として、5年後の24年3月期に営業利益50億円を掲げた。前期19年3月期の営業利益は17億4,000万円。

説明会で志太会長は「少子高齢化に伴う深刻な人手不足により、アウトソーシングサービスが世の中の必要な仕事になっている。当グループがこの強い追い風を受けて前進する良いタイミングである」と述べ、「当グループは500種のサービスを組み合わせてお客様に提供できるトータル・アウトソーシングサービスを全国区で提供可能なオンリーワンの企業である」と誇り、「経営改革を実行し再成長をめざす」と語った。

国内フードサービス市場については「3.5兆円規模の巨大市場で、約2,000社ある参入企業のうち99%が中小企業であり、大手・準大手企業20社でも全体の2割と分散化されている。今後は緩やかに市場の寡占化が進むと見られ、大手プレイヤーにとっては規模拡大の余地がある。また給食産業では事業継承の時期でもあり、M&Aの戦略を含め、市場拡大に臨みたい」と話した。

社会サービス事業については「最も成長を期待する」とし、学童保育市場と学校給食市場について市場を分析、事業目標を語った。学校給食の市場規模は現在約4,500億円。民間委託率は年々拡大しており、2008年の25.5%が18年には50.6%まで拡大した。契約数520から、5年後の24年3月期には700件に拡大を目指す。

同社は去る5月17日、独立系の投資ファンド、ユニゾン・キャピタルとの資本業務提携を発表した。優先株式による65億円の資本増強を図るとともに、ユニゾン・キャピタルから取締役2人の派遣を受け、両社で協力してグループ横断的なリソース調達の判断を行う場も設置する。ユニゾン・キャピタルは1998年に創業。あきんどスシローやドラッグイレブンなど外食企業を含む34社(合計企業価値8,000億円超)に投資実績がある。