スシロー、初の「回らない」業態に挑戦 “街角の屋台”をイメージ、1貫60円から
あきんどスシローは3月20日、新業態「スシローコノミ」を神奈川・横浜駅直結の新相鉄ビルに同日開業する商業施設「FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMA」内にオープンする。
同社初のフードコート業態で、好みの商品が選べるアラカルトメニューでは1貫税抜き(以下、全て税抜き)60円から注文可能。“街角の屋台”をイメージした店舗では、イートインとテイクアウト商品が楽しめる。490店舗を運営する同社の中核を担う「郊外モデル」、16年より展開を始めた「都心モデル」に続く新たなモデルとして開発し、今後、多店舗展開も目指すという。
〈屋号「スシローコノミ」は“好みの寿司を好みの量だけ”との思いから〉
オープン前日に開いた内覧会で説明に立った福田哲也取締役は、「『スシロー』として初めて、回転レーンを置かない店舗を開発した。屋号の“コノミ”には、好みの寿司を好みの量だけ注文して欲しいとの想いを込めた。スシローの商品力、店内調理を生かし、今後もシーンに合わせてカスタマイズしたスシローを展開することで、更なる成長を実現していきたい」と語った。
アラカルトメニュー(コノミメニュー)は1 貫60円から提供する寿司の中から好きなものを選んで注文できるほか、セットメニューは5種類(6貫360円から)の盛り合わせを用意。テイクアウト商品についても盛り合わせ・押し寿司・巻き物などバラエティー豊富なメニューを揃える。コノミメニューには専用の注文伝票(紙)を使用し、出店を拡大するに当たってはタッチパネルの導入も検討している。
「並盛 8貫」(イメージ、480円+税)
〈将来は出店拡大へ 「フードコートには100店舗以上の出店余地がある」〉
初のフードコート出店に合わせ、調理機器については新規機器を導入することで、店舗オペレーションの簡素化を実現した。同社として初めて1貫60円からの注文を可能としたことで客単価は下がる見込みだが、テイクアウト需要の獲得や、客席については店舗8席に加え、他ショップとの共有イートインスペース(約130席)を活用、注文後に調理を行うことで廃棄ロスの削減にも繋がるなど、利益率は既存店舗と同程度を想定する。
同社は「スシローコノミ」の店舗運営を確立することで、エキナカや商業施設のフードコートへの出店拡大を目指す。「国内商業施設のフードコートには、100店舗以上の出店余地があると見ている。イートインだけでなく、テイクアウト専門店など、コンパクト化し、賃料比率を下げた出店の実現で、今後店舗網を拡大していきたい」(福田氏)とした。
「スシローコノミ FOOD&TIME ISEYAN YOKOHAMA店」店舗概要
△所在地=〒220-0005 神奈川県横浜市西区南幸1-5-1 ジョイナス地下1階
△営業時間=10時~23時
△席数=8席(他ショップとの共有イートインスペース:130席)
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