冷食協総会、“時間価値”重要視 価値ある商品提供を継続=伊藤会長
日本冷凍食品協会は24日、都内ホテルで「平成29年度通常総会」を開いた。今年度事業計画の中で著名料理人の三國清三氏が「冷凍食品アンバサダー」に就任したことを発表した。広報事業ではキャッチコピー「ココロにおいしい、冷凍食品」に加え、新フレーズとして「しあわせ広がる、冷凍食品」を活用していくことも明らかにした。品質分野では政府が制度化を進める原料原産地表示や食品衛生管理の国際標準化に業界団体として対応する方針を示した。
総会には76社94人が参加した。会員の異動状況は17年3月末時点で、正会員111社(3社減)、準会員356社(9社減)、賛助会員18社(6社増)の合計485社(6社減)。
役員人事は各社内人事に伴う変更と1人増員があった。新理事には大櫛顕也ニチレイフーズ社長、小池祐司日清製粉グループ本社執行役員日清ペットフード社長、石津一二前川製作所専務が、新監事には福本雅志ニチレイフーズ常務執行役員が、それぞれ就任した。
今年度の事業計画として、広報事業では三國シェフを新設の「冷凍食品アンバサダー」に任命したことを発表した。同氏は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会顧問を務め、冷食協が実施した昨年の消費者PRイベントにゲスト出演して、冷食の魅力を語っていた。具体的な活動計画は決まっていないが、「冷凍食品の素晴らしさを広く伝える」としている。
14年度から使用している「ココロにおいしい、冷凍食品」は今年度も活用する。新フレーズ「しあわせ広がる」は付加的な使用となる模様。広報のメーンターゲットはシニア、男性に加え、子育て世代の比重を高める。
品質・技術事業では各種講習会を開いてい
るが、今年度はHACCP・危害分析講習会を全国5カ所(東京は前年度開催済み)で重点的に開催する。
制度化が進められている加工食品の原料原産地表示については、4月に意見提出を行った。今後はQ&Aに対する問い合わせや東京都の制度との二重規制にならないように都に働きかけを行う。HACCPの制度化においては今後、基準Bの内容が明らかになった段階で、冷食業界としての手引書の作成を行う。
今年度、省エネ型自然冷媒空調機器の補助金交付対象から外れた、製造工場の凍結機は来年度の復活を目指して働きかけを行う。
伊藤滋会長(マルハニチロ社長=写真)は次のように開会挨拶を述べた。「冷食の国内生産量は昨年、好調な家庭用が牽引して過去最高の155.4万tを記録した。1人当たり消費量も過去2番目に多い21.5㎏となった。内食志向が強まる中、会員各社が消費者ニーズの変化をとらえ積極的な商品開発を行ったほか、テレビなどを活用した販促活動が功を奏した。
今後、我が国の社会構造は高齢化、小世帯化、女性の社会進出が一層進む。その中で“時間価値”が重視されてくると思う。短時間で料理できて、なおかつおいしい食品がさらに求められる。それに最も応えられるのが冷食だ。我々には変化に適切対応して、素晴らしい冷食を継続的に提供していく役割がある。それが業界全体の発展につながる」
来賓から農水省食料産業局食品製造課神井弘之課長が挨拶した。その中で、訪日客を通じた海外需要取り込みとHACCPへの対応、改正見通しのJAs法の活用を求めた。
総会には76社94人が参加した。会員の異動状況は17年3月末時点で、正会員111社(3社減)、準会員356社(9社減)、賛助会員18社(6社増)の合計485社(6社減)。
役員人事は各社内人事に伴う変更と1人増員があった。新理事には大櫛顕也ニチレイフーズ社長、小池祐司日清製粉グループ本社執行役員日清ペットフード社長、石津一二前川製作所専務が、新監事には福本雅志ニチレイフーズ常務執行役員が、それぞれ就任した。
今年度の事業計画として、広報事業では三國シェフを新設の「冷凍食品アンバサダー」に任命したことを発表した。同氏は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会顧問を務め、冷食協が実施した昨年の消費者PRイベントにゲスト出演して、冷食の魅力を語っていた。具体的な活動計画は決まっていないが、「冷凍食品の素晴らしさを広く伝える」としている。
14年度から使用している「ココロにおいしい、冷凍食品」は今年度も活用する。新フレーズ「しあわせ広がる」は付加的な使用となる模様。広報のメーンターゲットはシニア、男性に加え、子育て世代の比重を高める。
品質・技術事業では各種講習会を開いてい
るが、今年度はHACCP・危害分析講習会を全国5カ所(東京は前年度開催済み)で重点的に開催する。
制度化が進められている加工食品の原料原産地表示については、4月に意見提出を行った。今後はQ&Aに対する問い合わせや東京都の制度との二重規制にならないように都に働きかけを行う。HACCPの制度化においては今後、基準Bの内容が明らかになった段階で、冷食業界としての手引書の作成を行う。
今年度、省エネ型自然冷媒空調機器の補助金交付対象から外れた、製造工場の凍結機は来年度の復活を目指して働きかけを行う。
伊藤滋会長(マルハニチロ社長=写真)は次のように開会挨拶を述べた。「冷食の国内生産量は昨年、好調な家庭用が牽引して過去最高の155.4万tを記録した。1人当たり消費量も過去2番目に多い21.5㎏となった。内食志向が強まる中、会員各社が消費者ニーズの変化をとらえ積極的な商品開発を行ったほか、テレビなどを活用した販促活動が功を奏した。
今後、我が国の社会構造は高齢化、小世帯化、女性の社会進出が一層進む。その中で“時間価値”が重視されてくると思う。短時間で料理できて、なおかつおいしい食品がさらに求められる。それに最も応えられるのが冷食だ。我々には変化に適切対応して、素晴らしい冷食を継続的に提供していく役割がある。それが業界全体の発展につながる」
来賓から農水省食料産業局食品製造課神井弘之課長が挨拶した。その中で、訪日客を通じた海外需要取り込みとHACCPへの対応、改正見通しのJAs法の活用を求めた。