味の素、フランスの冷食メーカーを買収

味の素は20日、連結子会社の欧州味の素食品(フランス・パリ市、アラン・ブリオン社長)を通じて、仏冷食メーカー、ラベリ・テレトル・スージェレ社(仏ル ヌブール市、以下LTs社)を買収すると発表した。今年11月に全株式を取得する予定。LTs社が有する生産基盤と家庭用販売チャネルの販路に、味の素グループの開発・技術力を統合することで、仏市場での冷食事業基盤を拡充する。

LTs社は主にフォアグラ、スモークサーモンなどのチルド食品を製造・販売するラベリ・ファイン・フーズ社の冷食事業子会社。16年度売上高は約5,000万ユーロ(64億円)。

仏中心に事業展開し、高品質なデザートやアペリティフ(パイ生地おつまみ)で仏№1ブランドの「LABEYRIE」や「Blini」ブランド製品、パイやリゾットを大手流通に販売している。

欧州味の素食品社のコンシューマー食品事業は16年度売上高4,500万ユーロ(58億円)で、主に冷食を外食向け中心に販売している。

今後、餃子を強みとする味の素グループ製品をLTs社の家庭用販売チャネルで拡売するほか、LTs製品を既存の外食チャネルで販売する。LTs製品の他国への展開も視野に入れる。買収金額は確定していないが、LTs社の企業価値は約27億円としている。