東洋水産、第1四半期の冷食事業は業務用・市販用とも好調

東洋水産の18年3月期第1四半期(4~6月)における冷食販売実績は、市販用・業務用とも前年を上回って好調に推移した。それ以降の足元では、7月は引き続き好調も、8月の後半は天候不順もあって、苦戦ぎみだという。戸川規久生取締役営業統括部部長が本紙の取材に明らかにした。

戸川取締役によれば、8月後半のお盆以降、主に東日本で雨が多く、気温が低い天候不順に陥ったことで、主に業務用が苦戦ぎみだったという。「夏場の構成比が高いレジャー施設等で振るわなかった。また、ビアガーデンがかなり不調で(気温が高かった)7月は好調に推移した枝豆にも影響が出た」という。

業務用では、調理麺(調理済みの具入り焼そば等)が好調。川下での人手不足が課題となる中、引き合いが強まっているという。

一方、市販用では今春発売した有名店舗コラボの汁なしラーメン「珍々亭 油そば」が好調。発売当初より配荷率が高かったほか、通常の新商品は発売3カ月程度で出荷が落ちてくるケースが多いが、同品は高止まりで推移しているという。今秋も汁なしラーメンの新商品「人生餃子 皿台湾」を発売。冷食市場で

は多くない有名店舗とのコラボ商品を拡充する。一方で「市場の動向を見ながら店舗コラボ商品を今後も投入する可能性はあるが、それをメーンにするつもりではない。あくまでも“マルちゃん”ブランドを強化し、中心に据えていきたい」という。