〈2018年京果食品方針〉ミャンマー事業本格始動、既存客との関係性を密に
今期は約1,100tの取り扱いを見込んでおり、来期も2,000tは確保できるだろう。主要品目のほか、新たな野菜に挑戦したいとも考えているが、まずは現地の農家との信頼関係をより深めることが肝要だ。2年間苦労したが、ようやくレールが出来つつある。
採算が合うにはまだ2~3年かかるだろう。なにしろミャンマーでの事業は全てが初めてづくしなので、長い目で見ていかなければならない。現地経済誌で巻頭特集を組まれるほど注目されており、是非とも軌道に乗せたい。ベトナムに関しては、天候不順の影響もあり、取扱量は1月~12月で3,000tを下回るが、経営努力により計画通りの着地で終わることが出来そうだ。また、中国も順調に推移している。国産品に関しては、北海道と九州産の商品を扱っている。台風の影響もあって九州のホウレン草の収穫が遅れているが、4,000tは確保できるだろう。
社長就任以来、在庫、利益、品質、営業活動、人材育成の5つの項目の適正化を掲げている。売り上げ面以外では、計画以上の結果が出てきており、今の時代に適した組織体制が構築出来てきた。課を中心とした体制にし、課長に責任を持たせて社員の意識向上を図ってきたことで、責任ややるべきことが明確になった。一方で、報・連・相の徹底にも引き続き注力する。当たり前のことを当たり前にできることこそが、肝要だ。
また、昨年4月に生鮮事業推進部を立ち上げ、全ての課で生鮮も取り扱えるようにした。凍菜と生鮮の両方を扱えることで、顧客の利便性向上につながると考えている。まだまだ立ち上げたばかりだが、数年後には実を結ぶだろう。
来期は、引き続き得意先との不採算取引の整理に取り組むが、今期の着地見込みよりは多い予算を組む予定だ。また、新規開拓に注力しつつも、既存客との関係をより密にしたいと考えている。共同で商品開発をするなど「取り引きから取り組みへ」と深化させていきたい。
〈冷食日報 2018年1月16日付より〉