ヤヨイサンフーズ18年秋季業務用、新技術・簡便調理・こだわり原料テーマに51品
ヤヨイサンフーズは、18年秋季の業務用冷凍食品新商品34品、リニューアル品17品の計51品を7月1日(季節限定など一部商品は異なる)から、発売した。10日、東京・芝大門の本社で報道向けの新商品発表会を開催した。
ヤヨイサンフーズ・黒本聡社長
黒本聡社長は、新商品について、統合以来のコンセプト▽価値の創造▽感動と信頼の創出――を引き続き掲げるとともに、重点施策として〈1〉自社基幹カテゴリーにおける技術開発〈2〉簡便調理・人手不足に配慮した商品の開発〈3〉こだわり原料を使用した商品の開発――の3つを挙げ、要旨次のように説明した。
【〈1〉自社基幹カテゴリーにおける技術開発】
基幹カテゴリーについて、商品開発部を中心とした技術開発プロジェクトを立ち上げ、中長期的な技術開発を実施。近年特に力を入れている。
前回18年春は「NEW とろけるクリームコロッケ」のリニューアルを実施。ユーザーの好評を博し、発売以来順調に推移している。今回は中食市場に向けて、メンチカツとハンバーグの技術開発を実施。
メンチカツは、量販店ユーザーで品質にこだわった商品への要望が多い一方、人件費高騰などからコスト訴求への要望も高まっている。今回は限られたコストで今までと同等~それ以上の品質をコンセプトに牛豚合い挽き(7:3)の生メンチカツ「あらびき73(シチサン)メンチカツ」(90g=写真)を発売する。新たな肉処理方法と衣を用い、食べごたえのある食感と香ばしい衣を実現した。
ハンバーグでは、中食弁当向けに「鉄板焼きビーフハンバーグ」(120g)を発売。新規の配合技術により、温かいときはもちろん、時間経過後もジューシーさを保つよう仕上げた。肉は牛肉100%使用で、中食向けNBハンバーグではアッパークラスに位置づける。
【〈2〉簡便調理・人手不足に配慮した商品の開発】
ここ数年、外食・中食・給食、すべての市場で調理現場の人手不足が大きな課題となっており、ユーザーからも簡便調理品への要望が年々高まっている。その要望に対し、近年ワンポーションタイプのソースインハンバーグ、自然解凍調理可能な肉うどんの具、調理の手間がかかる焼餃子を蒸し調理でできる焼き目付きの餃子などを発売してきた。
今回は調理時間が短いおつまみ向け商品、自然解凍可能な少量包装のスライス済みソーセージ「スライスウィンナー」(200g)、「スライスボロニアソーセージ」(160g)などを発売。今後も簡便調理を重点テーマと捉え、商品開発を進める。
【〈3〉こだわり原料を使用した商品の開発】
原料を訴求した商品開発も重要なテーマと考え、全市場に向けニーズに合わせた商品を投入。今回は主要チャネルである学校給食向け新商品として、国産こだわり果汁を使用したゼリー「アレンジダイスゼリー・国産シャインマスカット(鉄・Ca)」「同・国産あまおう(鉄・Ca)」(各1,000g)、北海道産小麦を使用したクレープなどのデザート、国産原料を使用した「安心素材5種の野菜入肉焼売(鉄・Ca)」(30g/18g)を発売する。
天候不順などの影響で原料の安定確保が容易でない環境だが、安全・安心を最優先にした原料訴求商品の開発を続ける。ほか、中食向けグラタン「デリグランデ」シリーズのリニューアル、介護食「ソフリ」の新商品で「SFフライドチキン風ムース40」なども発売する。
〈冷食日報 2018年7月12日付より〉
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