10月18日は「冷凍食品の日」、消費者イベントに安めぐみさんと三國清三シェフ/日本冷凍食品協会
一般消費者235人などを招き、トークショーや冷食を活用した料理などを通じて冷凍食品の魅力や生鮮品にはないメリットを伝えた。イベントタイトルは「10月18日は『冷凍食品の日』~ココロにおいしい、冷凍食品~」。今年は昨年よりも多くの人を招待したが、競争倍率が7倍以上になるなど多くの消費者から着実に支持を集めつつあるイベントだ。シニア層に冷食の価値を伝えることを目的としており、応募条件もペアの片方が50歳以上であることを条件としている。そのため、会場には年配の女性が多いものの、中には男性や若い女性の姿があった。
会の始めに主催者あいさつとして、同協会の伊藤滋会長が登壇。近年の冷食需要拡大について「ライフスタイルの変化や、利便性と簡便性だけでなく、冷食が美味しくなっているため」と話す。その実例として大手CVSがプライベートブランドで販売している冷凍食品の売上げが、10年前と比べて5倍以上になっていることを挙げた。このイベントを通じて来場者に「周りの人に(冷食の)良さを伝えてほしい」とアピールした。続いて、安めぐみさんと三國清三さんがトークセッションを行った。その中で、冷凍食品の知っておくべき4つのポイント▽マイナス18℃以下で管理されているから衛生的かつ美味しさを保てる▽急速冷凍で食品の組織を壊さず栄養もそのまま▽下ごしらえなしで食べる分だけ使えるためエコ▽しっかりした安全管理で信頼して使える――を説明。三國さんは「冷凍食品の方が生鮮品と比べて野菜の色味が濃くなることもある」と紹介した。
3年連続の登壇で、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の顧問会議メンバーを務める三國さんは、東京オリンピックでの冷食活用について提案した。安さんは幼稚園に通う3歳の娘に作った弁当を紹介。その中で冷凍えだまめを使っていることなどを話した。安さんによる調理実演も行われた。今回は冷凍のクリームコロッケを使った「クリームコロッケグラタン」と、冷凍マンゴーが彩りを添える「マンゴースムージー」の2品を調理。手慣れた包丁さばきを披露した。
試食会では実演した2品と、冷凍食品を使った多彩なメニューを用意。実際に食べた来場者は「冷凍食品とは思えない美味しさで驚いた」と話した。また、メニューには実際に使用している冷凍食品を明記したほか、冷凍食材のエビやボルチーニ茸の実物も展示した。
〈伊藤滋会長の主催者挨拶〉
10月18日の「冷凍食品の日」を制定して32年。冷凍食品の持つおいしさ、素晴らしさを知っていただくためにこのようなイベントを開催している。皆さん冷凍食品をお弁当や最近では家庭で食べる機会も増えていると思う。量販店だけでなくコンビニやドラッグストアでも取扱いを増やしている。それだけ冷食が皆さんの生活に入り込んでいる。冷食を食べていない方もいるかもしれないが、実はスーパーの惣菜や外食、ホテルバイキングなどかなりの部分に冷食が使われていて、知らず知らずのうちに食べている。なぜ冷食が皆さんの生活の中にこのように入っているのか。世の中のライフスタイルの変化で利便性、簡便性が求められているだけでなく、おいしくなっている。技術の進歩があり、出来たてのおいしさをそのまま急速凍結して保っているのが冷食だ。市場も拡大し昨年は国内生産量160万t、消費量総計で286万t、国民1人当たり22.5kgを消費している。今後、冷食を日常生活のなかにもっと広めるため、できる限りのおいしいものを作り、価値ある存在にしていきたい。冷食は“しあわせ広がる”身近な食品だ。おいしい冷食を味わって、帰った後も周りの方に冷食の良さを伝えて欲しい。
〈冷食日報 2018年10月19日付より〉