「2019CGC合同商談会」開催、PBで大容量や簡便性の高い商品に注力、ミールキットも拡充

シジシージャパン(CGC)は3月27~28日の2日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で「2019 CGC 合同商談会」を開いた。冷凍食品の強化として、「生産性の改善」売り場提案や小分け惣菜など新しい冷凍食品提案、常備に向く大容量冷凍食品の提案などを訴求した。

同社冷凍食品担当者によると、冷凍食品は果実や大容量の商品、ミールキットなど堅調に推移し、出荷量は前年比約5%増加したという。しかし、冷凍野菜で野菜の相場安の影響や、NB品で大きなヒット商品が少なかったため「店頭では前年とほぼ同程度との声もあった」と話す。常務取締役の芹澤政満企画本部本部長も「全体的に悪くはなかったが、冷凍野菜の動きは鈍かった」と振り返る。

今回の商談会では、冷食売り場に役立つ提案を行った。2018年から取り組みを本格化させた縦置き陳列をより強化する。商品を縦置きにすることで、陳列面積は30%増えたという。縦置き陳列とともにプライベートブランド(PB)商品を提案することで利益確保になることを伝えた。また、青果売り場での冷凍野菜の販売も提案した。一部店舗で行ったところ、冷凍野菜・果実の売り上げは倍増した。

PB新商品は、大容量やミールキットの商品提案が活発だった。大容量の商品は、「断然お得」ブランドから「餃子30個」(委託先は餃子計画)を3月下旬から出荷を始めた。内容量510gで税込377円(以下すべて税込)と値ごろな商品だ。「若鶏のから揚げ」も600g入りで価格は539円となっている。3月から販売する。冷凍惣菜として、解凍するだけで食卓の1品になる商品も提案した。三菱食品と、冷凍食品の製造販売を手掛けるサンカツ(青森県黒石市)が共同開発した「味Delice」5品目を3月から出荷する。実験的に100店で販売したところ、「牛肉とナスのしぐれ煮」と「鶏肉とアスパラの黒胡麻ソテー」が野菜の鮮やかさなどで好調だったという。味付けは白米に合うように少し濃くなっている。価格は全品215円で、内容量は商品によって異なるが、60~75gとやや少ない。三菱食品の担当者は「2人で食べるにはちょうどいい量にした」と話す。

PB商品の提案

PB商品の提案

また、野菜の入ったミールキットとして「ごちそうミート」5品目を1月下旬から出荷を始めている。今後発売予定の商品の「ごちそうCooking」2品目も紹介した。ごちそうミートは解凍の時間が必要だが、ごちそうCooking はフライパンでそのまま調理できる。
 
また、「ショッパーズプライス」から11月に発売した、1皿で1食が完結する「イタリアンハンバーグ&ボロネーゼ」(日本製粉)などのトレイ入りも訴求した。日本製粉の担当者は「簡便性の需要は高まっており、NB でも出しているが、一つの皿で主食とおかずを摂れる商品は便利だと思う」と話す。
 
その他、日清フーズから「マ・マー大盛ミートソース」を3月上旬に投入した。NB でも同様の商品を販売しているが、同商品は中身のソースの濃度を変更している。冷凍野菜は「ショッパーズプライス」から「カットアスパラ」(加工者はフリゴ、輸入はエージーアイジャパン)を2月25日から出荷を始めた。
 
また、加盟店バイヤー888人が売り上げや利益に最も貢献した商品を選ぶ、2018年度の「ベスト・オブ・CGC 商品」の冷食部門に「CGC 若鶏のから揚げ」「若鶏の竜田揚げ」(どちらもニチレイフーズ)が選ばれた。昨年3月のリニューアルで鶏もも肉を大きくして、にんにく不使用(竜田揚げは従来から不使用)にするなど、品質の向上や値ごろで利益を確保できる点などが評価された。2019年度は縦型デザインに変更して売り場効率の改善を図る。
 
〈冷食日報 2019年3月29日付〉