日本アクセス2019年3月期連結決算、コンビニ店舗減あり減収も増益
日本アクセスが5月31日、発表した19年3月期連結業績は、売上高前年比0.3% 減2兆1,319億9,300万円、営業利益0.3%増191億5,900万円、経常利益1.7%増196億1,200万円、当期純利益が9.9%増122億9,300万円と若干の減収も増益となった。
同日開催の決算記者会見で、佐々木淳一社長は「CVS(コンビニエンスストア)の統合が一巡し、店舗数が減少した影響もあって減収となった。売上総利益が増益(2.7%増1,329億円)となり、物流費、販管費が増加したが、商流の収益改善と物流の業務効率化で経費コントロールができ、また生鮮・ロジスティクス関連子会社の収益が改善し、増益となった」など説明した。
佐々木淳一社長
業態別売上高では、ドラッグストア(DgS)が6.6%増1,221億円と伸長したが、CVSが前述の店舗減などで3.4%減6,171億円と減少。カテゴリー別では、ドライが0.1%減7,973億円、チルドが0.7%減6,770億円、フローズンが0.6%増4,466億円とフローズンが伸長。フローズンのうち市販用冷凍食品は前年比100.0%1,159億円と横ばい、アイスクリームは市場が2.8%増のところ、3.4%増1,236億円と伸長した。「DgS、大手SM(食品スーパー)でパーソナルアイスを中心に伸びた」(佐々木社長、以下同)という。
ドライでは乾物乾麺・他加工食品が4.0%増1,349億円と伸長。「乾物乾麺市場が前年並のところ8.9%増329億円と伸長しけん引した。得意先への売場提案、啓蒙活動が奏功した。今年5月にAK研(アクセス乾物乾麺市場開発研究会)を立ち上げ、これを母体にさらに拡大したい」という。
ほか、清涼飲料・嗜好飲料が0.2%増1,707億円、調味料0.2%増768億円、菓子5.3%減902億円、原料0.2%増198億円、酒類1.6%減466億円だった。
チルドでは和日配が2.1%増1,639億円と伸長。「市場は横ばいだが、ファミリーマートの“お母さん食堂”、サラダチキン、DgS向け畜肉加工品がけん引した」という。洋日配・乳製品は1.4%減4,067億円だった。
また、業務用商品・生鮮商品でくくると0.7%減5,668億円だった。
売上高2兆1,320億円と、全国通過額2兆5,596億円を合計した総事業規模は、前年比0.8%減4兆6,900億円と減少。「特に通過額のマイナスが大きかった」という
これに伴い、稼働契約車両台数は約9,400台/日と前年までの約1万台/日から減少。「営業拠点を7拠点減85拠点、物流拠点を21拠点減529拠点と、売上・通過額が下がる中、拠点を整理統合した。配送コースの見直し、物流合理化で生産性向上に繋げたい」とした。
今期の20年3月期は、売上高3.2%増2兆2,000億円、売上総利益3.4%増1,374億円、経常利益3.5%増203億円を計画する。
〈冷食日報 2019年6月3日付〉