日本アクセス2019年度は増収増益、経常利益率は約1%に、フローズン合計は2%減も市販冷食は1%増と堅調
売上高は、7月の長雨・低温などの影響で上期は前年並だったが、下期は消費増税、台風被害、暖冬、コロナ禍などありながら2%増となり増収を確保。利益面では、物流費の上昇はあったが、売上総利益の増加とロジスティクスの合理化などによる経費削減もあり増益を確保し、経常利益率はほぼ1%に達した。6月1日、本社で決算説明会を開催し、佐々木淳一社長らが業績等について説明した。
日本アクセス・佐々木淳一社長
市場分野別売上高は市販用(一般小売)が2.2%増1兆5,551億円、外食が3.1%増1,345億円と堅調だったが、中食は2.8%減3,421億円とマイナス。SM・GMS等は1.6%増だったが、CVSが4.1%減となったのが響いた。
業態別・温度帯別売上高は次表の通りで、業態別では、量販チェーン等は堅調だったが、CVS、外食・加工ユーザー、卸売業が苦戦気味だった。
温度帯別では、ドライ分野は乾物乾麺・他加工食品が8.5%増1,464億円と伸長しけん引。一方、清涼飲料・嗜好飲料は0.1%減1,706億円、菓子0.5%減897億円、酒類4.9%減443億円と苦戦気味だった。
チルド分野は洋日配・乳製品が3.6%増4,212億円、和日配が4.7%増1,716億円と伸長。フローズン分野は、市販用冷食は1.0%増1,171億円と堅調だったが、アイスクリームが2.4%減1,206億円とマイナス。
また、各温度帯を含む業務用商品・生鮮商品は合計で2.2%減5,545億円と苦戦気味だった。
エリア別売上高はいずれも伸長。北海道3.2%増895億円、東北3.0%増1,466億円、関東0.5%増9,140億円、中部1.2%増2,584億円、近畿0.1%増3,997億円、中四国2.4%増1,646億円、九州・沖縄2.1%増1,816億円となった。
全国通過額も0.5%増2兆5,729億円となり、売上高と通過額を合計した総事業規模も約4兆7,300億円に拡大した。
また、全国の拠点数は営業拠点が前期比2拠点減83、物流拠点が9拠点減520拠点。配送コース見直しなど物流合理化で減少した。
〈今期は売上高2.1%増2兆2,000億円で増収増益計画〉
今期(2020年度)の定量計画としてはコロナ禍の影響が上期で収束することを前提とした上で、売上高2.1%増2兆2,000億円、経常利益2.9%増220億円の増収・増益計画を掲げた。佐々木社長は「極めてアグレッシブな計画」と付け加えた