令和2年8月の冷凍果実輸入量は2カ月連続前年割れ、中国は2桁減
財務省がこのほど発表した2020年8月の冷凍果実輸入高は、数量ベースで6,755t、前年比2.4%減と2カ月連続で前年比マイナスとなった。無加糖ベリーが引き続き好調、ストロベリーも加糖・無加糖とも前年を上回るなど順調な推移を見せた品目がある一方、無加糖パパイヤ・マンゴーは3割減、無加糖「その他」も1割減など落ち込んだ品目もあり、好不調まだら模様となった。中国からの輸入量は合計で14.3%減と2カ月連続のマイナスとなった。
品目別に見ると、最大品目である無加糖ストロベリーは4.5%増。3カ月ぶりに前年を上回った。そのうち中国は21.7%減と前年を大幅に下回った。エジプトは前年の2.3倍の大幅増で2カ月連続の前年比プラスとなった。モロッコは45.2%減と2カ月連続大幅減。チリも半減と2カ月ぶりにマイナスに転じた。
加糖ストロベリーは4.9%増と2カ月ぶりのプラスとなった。そのうち中国は3.6%減と減少割合は縮小したものの2カ月連続のマイナス。米国が大幅に増加して全体をカバーした。
無加糖ベリーは9.4%増と4カ月連続でプラスとなった。トップシェアのカナダは17.7%増と3カ月連続のプラス。一方、米国は38.7%減と2カ月ぶりに再び前年比マイナスに転じたものの、チリが前年比3.5倍と前年大幅減(73.6%減)から回復し、4カ月連続の大幅増となりカバーした。新興のラトビアは当月実績がなかった。
無加糖パパイヤ・マンゴーは31.4%減と6カ月連続で大幅なマイナスが続いている。トップシェアのペルーは4.6%減、下げ止まりが見られるものの6カ月連続のマイナスとなった。ベトナムも68.2%減と落ち込み、4カ月ぶりの前年比マイナスとなった。タイも43.4%減で4カ月ぶりに前年を下回った。
無加糖ラズベリーは21.3%増と2カ月ぶりに再びプラスに転じた。トップシェアのチリが76.6%増と3カ月大幅増となった。セルビアも45.9%増と前月の大幅減(6割減)から再びプラスに転じた。
無加糖パイナップルは前年比2.1倍と6カ月ぶりのプラスとなった。コスタリカが4.2倍の204tと前月大幅減から再び大幅増に転じた。フィリピンは前年比2.4倍の大幅増となり、4カ月ぶりに前年を上回ったが、ベトナムは69.0%減と引き続き低調だった。
〈冷食日報2020年10月7日付〉