アマゾンジャパンが銀座で10 日間の限定バーをオープン アマゾンで“お酒を購入できる”ことの認知拡大を図る
営業時間は17~23時、座席数123席。1杯あたり500~1,500円、フードメニューも300~500円で提供する。お酒は5,000種類を揃えるとあってメニューはない。注文用端末で、まず、8種のお酒のカテゴリーから好みのものを選択し、その後、6問の質問に答えると、その時の気分にあった商品を複数提案する。また、10日間のあいだ、日替わりで合計10種類のイベントを1日2回ずつ(19 時~、21時~)開催する。
同社は19日にメディア先行公開を行い、俳優の別所哲也さん、三船美佳さんがバーを体験した。アマゾン社の前田宏バイスプレジデント消費財事業統括本部長は「EC サイトだけでなく、リアルな空間で、見たことのない新しいお酒を発見して、楽しんでもらいたい。我々の企業戦略のひとつに、圧倒的な品揃えということがあるが、ウェブサイトだけで、まだ発見していないお酒にたどりつくのは難しい」と述べた。
同社の酒類事業を振り返って「2014年4月からスタートし、16 年の売上は2.7 倍となっている。15 年7月には低温倉庫を稼働し、クールパックでのお届けを開始した。16 年2月には、ソムリエを常駐させ、電話かEメールで、無料相談サービスを開始。16 年6月には直輸入ワインの取り扱いをスタートした。16 年11 月には“ボジョレーの帝王”ジョルジュ・デュブッフを発売し、17 年6月には、ワンタッチで注文できるアマゾン・ダッシュ・ボタンのラインアップにお酒を追加した。また、獺祭の直販による取り扱いを開始し、7月には定期おトク便によるお酒の販売を開始した」と紹介した。次に鈴木亘消費財事業本部酒類事業部長が、アマゾン・バーの概要を説明した。「酒類事業部を立ち上げた時に、EC でお酒を購入できるだけでなく、お酒の文化や楽しい経験を提供したいとの想いがあった。お酒のカテゴリーごとに専任バイヤーがおり、今回、おいしいお酒を厳選した。バーと同じような感覚で楽しんで頂きたい」と話した。日替わりで特別イベントを用意しており、例えば10 月21日には、旭酒造の桜井博志会長が来店し、“なぜ、この時期にアマゾンと取引を始めたのか”“どのようにビジネスを拡大していくのか”などのお話や、獺祭の精米歩合が違う4種類を飲み比べすることで味の違いのレクチャーを行う。また、23 日には、全国で2,000本しかないサッポロ「ヱビスマイスターロイヤルリーフ」をバカラグラスで飲める。ブリューマスターと一緒に、特殊なホップ「ロイヤルリーフホップ」の魅力を味わう。また29 日には、ジャックダニエル蒸溜所に訪れたような体験ができるバーチャルリアリティイベントを開催する。前田本部長は囲み取材に答えて「消費財事業のなかで、酒類は今一番成長が著しいカテゴリーだ。EC で買う習慣がまだまだだが、しかし、例えばビールのケースを小売店で買うと重い。ドラマの影響で国産ウイスキーブームが起こったときは、希少な銘柄を求めて注文が増えた。今後も注力していくカテゴリーだ」と期待感を示した。
〈酒類飲料日報2017年10月20日付より〉