2017年のビール類容器別出荷、缶と樽は総市場を上回る
缶容器はビール97.8%、発泡酒96.2%、新ジャンル98.4%。発泡酒の落ち込みが目立った。瓶容器は、ほとんどがビールが占めるが、93.5%と引き続き減少傾向が続いた。
ビール樽容器は、97.8%で着地。1~3月99.9%、4~6月は酒税法改正による価格上昇もあり98.3%、天候不順により最盛期の7~9月が96.4%と落ち込み、10~12月は97.1%と盛り返すには至らなかった。新ジャンルの樽詰めは99.0%だった。
用途別出荷では、業務用が97.3%、家庭用が97.5%。1~9月までは業務用97.8%、家庭用97.6%と業務用が0.2ポイント上回っていたが、逆転して着地した。
〈家庭用の構成比、新ジャンルが0.4P増〉
缶容器における3ジャンルの構成比をみると、ビールの構成比は前年と同じ33.8%。発泡酒が0.3ポイント(P)減って18.3%、新ジャンルが0.3P増えて47.9%となっている。
樽容器の3ジャンルの構成比はビールが変わらず93.1%、発泡酒が0.1P減って1.5%、新ジャンルが0.1P増えて5.4%となった。
ビール類の用途別の構成比は、家庭用はビールが0.2P減って35.9%、発泡酒が0.2P減って17.7%、新ジャンルが0.4P増えて46.4%と、新ジャンルへの傾斜が強まった。
ビールの容器別・用途別出荷をみると、業務用で樽生と瓶の構成比は75.7%と24.3%。前年よりも樽生が0.4P増えた。
〈樽生ビール、4四半期通じて総市場上回る〉
10~12月の樽生ビールの出荷は、97.1%と、ビール類総市場の96.9%を上回った。17年は四半期を通して、総市場を超えた。
景気拡大が続く中、個人消費に勢いがないが、今年も樽生が上向く傾向が続くかどうか、注目される。
〈酒類飲料日報 2018年1月24日付より〉
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