第4回「フレッシュホップフェスト」 52生産者、全国1000店舗以上が参加
8月31日には発表会をSVB東京で開催。同社代表取締役社長和田徹氏が概要を説明した。参加ブルワリーは初年度の12ブルワリーから年々増加。全国約300ブルワリーのうち、52ブルワリーが参加する。国産ホップならではの鮮烈で鮮やかな香りをより多くの方に楽しんでほしいと、参加飲食店の数も前年の約100店舗から2倍になり、さらにタップマルシェ導入店へ拡大することで10倍となった。開催期間は前回の2倍に延長する。
SVB 東京では9月1日より発売する「フレッシュホップ 藤原ヒロユキ手摘みスペシャル」をはじめ、ブルワーが収穫したホップをそのまま運んで造る「生ホップ超特急2018」( 収穫順に「IBUKI 」・「MURAKAMISEVEN」「国産新ホップ(新品種)」「大分県産IBUKI」)を発売するほか、ホップの使用量を昨年の1.5倍に増強し、エールタイプでつくった「Hop Fest 2018」を、SVB 東京、横浜、京都、BEER TO GO の各店で展開。また、キリン オンラインショップ DRINXでもびん商品を販売するほか、新たに「タップマルシェ」設置店向け商品としても展開する。さらに、先月オープンした銀座ソニーパーク内「BEER TO GO by SPRING VALLEY BREWERY」では10月6~8日、フェストに参加する52ブルワリーすべてのフレッシュホップが飲めるフェスイベントを開催予定。
〈国産ホップへの取り組み強化、新品種のテスト展開もスタート〉
同社マスターブリュワーの田山智広氏は、国産ホップを取り巻く状況と同社の取り組みについて、概略以下のように説明した。
国産ホップのほとんどが東北4県と北海道で栽培されているが、農家の高齢化や後継者不足もあり、生産量は年々減少。2005年比で約半減し、歯止めがかかっていない。生産量は気象条件に左右されるが、今年は台風の被害は少なかった。
クラフトビールの広がりを受け、東北だけでなく、京都・与謝野町や大分・竹田市など、全国各地でホップ栽培の新たな取り組みがスタートしている。国産ホップの約7割を購入する当社では、株分けや技術支援を実施。遠野市の新農業生産法人「BEER EXPERIENCE」への出資や、「京都産原料100%ビールプロジェクトに参画するなど、ホップをきっかけにクラフトビールシーンを盛り上げたいと活動している。
「IBUKI」に続き、従来比で約1.5倍の収量を誇り、省力化栽培可能な「MURAKAMI SEVEN」の本格展開の準備を進めつつ、青りんごの香りを持ち、収穫期が遅い新品種のテスト展開もスタートさせた。10年レンジでじっくり時間をかけて、新品種の展開に取り組む。
〈酒類飲料日報 2018年9月4日付より〉