アサヒビール、溶けにくい果汁氷「アイスボーール」入りビアカクテル「BEER DROPS」を展開
アサヒビールは2020年春夏の業務用ドリンク提案で、溶けにくい「アイスボーール」(商標申請中)入りで、ゆっくり飲んでも冷たさが維持し、また徐々に味が変化するフルーティな新感覚ビアカクテル「BEER DROPS」(ビア・ドロップス)を提案する。SNS映えすることからも、主に20~30代の女性をターゲットとする。業務用チーム内の「女子ビール部」が考案した。
アサヒビールと大日本印刷(DNP)、FULLLIFEの3社による協業。すでに2019年8月からアサヒグループの外食事業であるアサヒフードクリエイト社の2店舗などでテスト販売していた。今後はアサヒビールのビール取扱い飲食店へメニュー提案を開始し、2020年6月までに200店舗の導入を目指す。
FULLLIFEが保有する特許技術の応用および独自技術(化学添加物を一切使用しない100%天然物のイチゴポリフェノールを配合することにより氷の保形性を生み出した。果汁を凍らせただけの果汁氷と比べて約6倍の時間、溶けずに球状を保ち続けながら、ビールの冷たさを維持する=関連特許申請中)を用いて製造する、溶けにくい果汁氷(アイスボール)をビールに入れることにより、ビールの冷たさが維持されるとともに、ボールがゆっくりと溶けていくため果物のフルーティな味わいや彩りがビールに徐々に広がっていく。
現在は、スイカ・ピーチ・パインの「アイスボーール」入り「BEER DROPS RED」と、キウイ・レモン・パインの「アイスボーール」入り「BEER DROPS GREEN」の2アイテムや、期間限定のフレーバーを展開している。アサヒフードクリエイト社の店舗では1杯800円で提供している。
現在は「BEER DROPS RED」「BEER DROPS GREEN」と期間限定フレーバーを展開
〈ワークスペースから生まれた協業〉
アサヒビールは、従来の発想にとらわれることなく新価値創造を目指す一環として、2019年3月からコミュニティ型ワークスペース「WeWork」の利用を開始しているが、そこで協業が生まれたという。
DNPは、2018年10月に情報コミュニケーション分野で多様なパートナーとの共創による新規事業創出をミッションとした部署を新設し、独自の技術をもつFULLLIFEとその技術を活かす新規事業開発を開始。その中で「アイスボーール」をビアカクテルに展開するアイディアが誕生。
3社の役割は、アサヒビールはレシピ・提供方法の開発、販売先の提供、開発助言、飲食店への提案活動。DNPは企画全般、「アイスボーール」の商社機能、FULLLIFEへの事業サポート。FULLLIFEは「アイスボーール」の開発・製造を担う。
〈「ボルス」×「カルピス」のサワーや、世界5カ国をイメージしたハイボール&サワーも提案〉
アサヒビールは、ビールへの新たな取組みとして、「アイスボーール」のビアカクテル以外にも、ビールに季節の果物をたくさんつめこみ、徐々にフルーティな味わいが口に広がる「BEER PUNCH」、ビールに西洋のハーブ「エルダーフラワー」のシロップを加え、泡の上にエディブルフラワーを浮かべたお花のビアスタイル「BEER GARDEN」を提案する。
また、洋酒の春夏の業務用の取り組みとして、以下のような新機軸の提案を実施する。
〈1〉スピリッツ「ボルス」×「カルピス」のサワー
◆「桜ジャパンサワー」=「BOLS ストロベリー」×「カルピス」
日本の象徴である桜から着想した、ピンク色を基調としたドリンク。
◆「あっぱれ富士山サワー」=「BOLS ブルー」×「カルピス」
日本の象徴である富士山から着想した青色を基調としたドリンク。
〈2〉世界5カ国をイメージしたハイボール&サワー
◆「イタリアンハイボール」=「カンパリ」×「ウィルキンソンタンサン」
◆「アメリカンハイボール=「ジャックダニエルブラック」×「コーラ」
◆「日の丸サワー」=「樽ハイ倶楽部」×「カルピス」
――など。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルゴールドパートナーとして提案する。
世界5カ国をイメージしたハイボール&サワー
〈3〉「ボルス」דお茶”のドリンク
◆「緑茶×ピーチ」=「BOLS ピーチ」×「緑茶」
緑茶のほのかな苦味とフルーツフレーバーのほのかな甘みのバランスが良く、すっきり飲める新感覚の緑茶割りドリンク。
◆「ジャスミン茶×ピンクグレープフルーツ」=「BOLS ピンクグレープフルーツ」×「ジャスミン茶」
フルーツフレーバーリキュールのほのかな甘味を感じながら、ジャスミン茶のすっきりした味わいで食事にもよく合う。
――など。
〈酒類飲料日報 2019年12月10日付〉