牛肉4.5万t、豚肉7.4万t、鶏肉3.3万t-12月畜産物輸入

財務省が30日に発表した貿易統計によると、12月の牛肉輸入量は4.5万t(前年同月比22.0%増)となった。鶏肉は在庫調整から3.3万t(同20.6%減)にとどまったが、稼働日の関係もあり、豚肉7.4万t(8.7%増)、羊肉1,527t(26.6%増)、馬肉521t(6.0%増)、家きん調製品4.1万t(5.4%増)、豚肉調製品1.5万t(6.3%増)と概ね前年実績を上回る輸入となった。

[牛肉]チルドは2.3万t(22.9%増)と、米国産の伸長などによって2カ月連続で2万t台に、フローズンも9月以降、2万tを超える輸入が継続している。フローズンの骨抜き肉の1㎏当たり輸入単価は3月以降、300円台で推移してきたものの、ここにきて427円に上昇した。[豚肉]チルドは3.2万t(7.4%増)となり、結果、12カ月間のうち6カ月で3万t台の輸入となった。フローズンもデンマーク産の増加や北米産が前年実績を上回った関係で4.2万t(9.6%増)に達した。

[鶏肉・その他]国内輸入在庫が多いことや現地高からブラジル産が2.1万tに大きく減少したことで、トータルでも20.6%減となった。もっとも家きん調製品は4.1万t(5.4%増)と2カ月連続で4万tを超える輸入となり、うち中国が1万5,869t(5.6%減)、タイが2万4,101t(13.2%増)と、タイの伸びが目立っている。羊肉もチルドでは606t(22.9%増)と大幅に増加、馬肉も500t前後で安定した輸入が続いている。

16年は、為替が夏場にかけて大きく円高に振れたことや、北米の牛・豚肉の生産量の増加、欧州産豚肉の対日輸出増などで、各畜種とも前年実績を超える輸入となった。特に豚肉はチルドが1割近く伸長したことで輸入量は86万tを記録した。羊肉も在庫圧迫感が解消されたうえ実需も底堅く推移していることから、ほぼ2万t台に回復している。