2月の牛肉需給展望 2月は季節なりに相場低下、和去A5で2,850円前後か

1月の相場は、年明けの在庫が薄く高値が続き、当初は不需要期の1月ながら12月並みの高値が予想されたが、中旬以降は、高値による消費離れの中で相場は各等級とも下げた。特に和去A5、A4で下げ幅が大きく、12月に量販店での扱いが目立った交雑B3も大きく下げた。表のように、和去A5を除き、前年の相場を下回っているが、国産の相場高で消費離れが進んでいるため、季節的に変動する中で、さらに下げ傾向が続くと見られる。このため2月は、和去A5で2,850円前後、A3で2,300円前後と見られる。

17年1月の東京食肉市場の規格別の価格(生体、消費税8%込み)は、和去A5が前月比93円安の2,884円、A4は113円安の2,580円、A3は58円安の2,375円となった。また、交雑B3は12月に上げすぎたこともあって113円安の1,646円まで下げた。ただ交雑B2は16円高の1,471円とより安価な交雑を求める動きから逆にわずかながらも上昇した。乳去B2は36円安の1,004円だった。

2月の見通しでは、農畜産業振興機構の予測によると、成牛の出荷頭数は2.6%減の8万700頭だが、と畜場稼働日数がうるう年だった前年を下回るため1日当たりの出荷頭数ベースでは0.3%減とほぼ前年並みを見込んでいる。品種別には、和牛は6.5%減の3万2,100頭、交雑種は8.5%増の1万8,900頭、乳用種は5.1%減の2万8,300頭が見込まれる。交雑が増加も依然として和牛、乳用種の減少が大きい。