1~6月の和牛と畜頭数は約1%減、3月以降は前年上回って推移-機構予測
農畜産業振興機構畜産需給部は23日、17年1月~6月の牛のと畜頭数見込みを発表した。それによると、同期間のと畜頭数は、和牛および乳用種の減少が見込まれる一方で、交雑種の増加が見込まれ、合計では前年同期比で約1%増と見込む。特に3月以降は、交雑種の増加が全体をけん引するほか、3月~5月のと畜場稼働日数が前年同月を上回ると見込まれるため、前年同月を上回って推移すると見込んでいる。
このうち和牛については、生産基盤の縮小に伴う出生頭数の減少が続いていたが、2017年1~6月は、これまでの減少幅が縮小し、前年同期比で約1%減と見込む。3月以降は、飼養頭数が回復傾向にあることも影響し、前年同月をわずかに上回ると見込む。
交雑種は、酪農家での乳用牛への黒毛交配率の上昇により増加が続いており、17年1~6月は前年同期比で約11%増を見込んでいる。
乳用種は、離農による生乳生産基盤が縮小しているほか、酪農家での乳用牛への黒毛和種の交配率の上昇から、17年1~6月は前年同期比で約3%減と見込む。
同予測は、黒毛和種・乳用種雄牛・交雑種については、家畜改良センターの牛個体識別情報から、月齢別・牛の種類・性別のと畜頭数のデータを用いて、牛の種類の出荷月齢パターンを把握し、「牛の出生年月」をもとに予測した。なお、1日当たりの出荷頭数をベースに、と畜場稼働日数を加味して、月単位で算出した。