6月の牛肉需給展望 不需要期入りで各等級で下げる、和去A5で2,800円前後

連休明けの5月の相場は、消費疲れにより需要が縮小したことで各等級で下げ、ほぼ3月並みの水準となった。特にボリュームの大きい和去A4で前月比101円安、A3で73円安と大きく下げ、量販店での販売が縮小したことがうかがえる。また、比較的高値を付けていた交雑種は、B2で128円安と急落した。和牛の下げが大きかったことで、代替需要も縮小したと見られる。乳去B2は48円下げたが、依然、1,000円を超している。

前年比では和去A5で59円安と輸出需要などで比較的高値を維持しているが、A4は233円安、A3は372円安と、量販店で使われることが多いボリュームゾーンは大きく下げている。結果的に高値是正の傾向が続いている。

6月の相場は、18日の「父の日」があるのみでイベントが少なく、梅雨入りもあって需要が縮小する。一方、輸入牛肉は、米国産がショートプレートを中心に外貨が急騰しており、高値のチルドビーフが6月下旬からデリバリーされる。豪州産も出荷減少で総じて高値にある中で、一部はホルス、交雑種へ移行も考えられるが、価格的に格差があるため、一部にとどまるとみられる。そのため需要並みに相場は低下し、和去A5で40~50円、和去A4・A3で70~80円、交雑で20~30円、乳去B2で30円前後の下げが見込まれる。