5月輸入は牛肉5.0万t、豚肉8.0万t、鶏肉4.7万tか-貿易速報から推計
2017年5月の貿易速報、動物検疫数量などから推計すると、輸入通関量は牛肉5万t前後、豚肉8万t前後、鶏肉4万7,000t前後と見込まれる。前月比でみると、牛肉が1,500t前後減少、豚肉は3,000t前後増加、鶏肉は1,500t前後減少を見込む。
財務省の5月の貿易速報によると、肉類の総輸入量は前年比12.4%増の25万1,621tとなった。地域別には、米国は前年比16.9%増の6万2,655t、EUが14.4%増の3万3,507t、アジアが18.9%増の5万1,871t(うち中国1万8,889t、アセアン3万2,893t)、その他の地域(豪州、ブラジル含む)が6.5%増の10万3,588tとなった。前月比では全体で5,958t増加し、うち米国は1,094t増、EUは2,415t増、アジアで1,378t増(うちアセアンは261t増)、その他の地域は1,076t増となった。今回は、EUが豚肉関連で2,000t以上増加したほか、各地域でそれぞれ1,000t前後の増加となった。従来なら大型連休明けの5月は輸入が絞られるが、今回は4月を上回る大量輸入が行われたと見られる。
5月の動物検疫数量は、牛肉が5万2,664t、豚肉が9万7,298t、家きん肉が5万603t、家きん調製品が3万6,990tだった。前月比では、牛肉で3,444t減、豚肉は7,208t増、鶏肉で6,986t増、家きん調製品で4,356t増となった。なお、動検の肉類合計数量は25万1,979tで、肉類総輸入量とほとんど同じであり、未通関の出入りはバランスしたもよう。
これらから推計すると、5月の牛肉輸入量は5万t前後(豪州2万7,000t、米国2万t、NZ1,500t、カナダ1,000t、メキシコ500t)が見込まれる。豚肉は8万t前後(EUが3万t、米国2万4,000t、カナダ1万7,000t、メキシコ7,000t、チリ2,000tなど)とみられる。鶏肉は4万7,000t前後(ブラジル3万6,500t、タイ9,000t、米国1,500tなど)とみられる。また鶏肉調製品は3万9,000t前後と見込まれる。