9月の鶏肉需給展望 モモ上旬は学校給食、下旬は秋向け販売開始で上昇見込み

鶏肉の8月の状況は、天候不順が続いた中で動きは鈍く、モモは日経平均でも月初の577円から月末には550円台まで下落した。ムネ肉は、月間を通して320円台のほぼ保合で推移した。副産物では、夏商材の砂肝、手羽先の他、手羽元なども月間を通して比較的動きは良かった。手羽元については、春以降も好調な状況が続いており、例年動きの鈍る夏場にも引合いは継続した。9月は学校給食の再開、季節的にも下旬以降は売り場も秋向けに切り替わり始め、モモ肉の相場も上向くと考えられる。また、モモでは7~8月の下落幅が大きかったため、価格面も影響して9月上旬の引合いは強くなり相場も上昇すると見られ、8月末の価格がほぼ底値となりそうだ。ことし前半は、2月の高騰、6月下旬の急落と、変化の幅が大きい局面が続いたが、今後は例年に近い、年末へ向けてじわじわと上昇していく傾向になると考えられる。ムネ肉は、夏場の需要期を過ぎるものの、加工向け、テーブル向けとそれぞれ需要が大きく減るとは考えづらく、現状の日経平均320円前後で、保合で推移すると見られる。

輸入品は、7月の輸入量は4.1万tと前年同月比では17.3%減となっている。農畜産業振興機構などの予測を下回る数量だったため、8月以降の輸入量が増える可能性もある。農畜産業振興機構が発表した6月の推定期末在