9月輸入は牛肉5.0万t、豚肉7.4万t、鶏肉5.4万t か—貿易速報から推計

17年9月の貿易速報、動物検疫数量などから推計すると、輸入通関量は牛肉5万t前後、豚肉7万4千t前後、鶏肉5万4千t前後と見込まれる。前月比でみると、牛肉が3千t前後増加、豚肉は4,500t前後減少、鶏肉は2千t前後の増加が見込まれる。8月の牛肉は動検数量に対し未通関に回った数量が多く、予想を大きく下回ったが、今回も未通関の動向が不透明であり予想が難しい状況が続く。財務省の9月の貿易速報によると、肉類の総輸入量は前年比17.9%増の25 万9,720tとなった。地域別には、米国は前年比6.5%増の6万1,598t、EUが20.0%増の3万749t、アジアが9.3%増の5万6,002t(うち中国1万8,589t、アセアン3万7,277t)、その他の地域(豪州、ブラジル含む)が30.2%増の11万1,371tとなった。前月比では全体で7,419t増加し、うち米国は3,591t増、EUは49t減、アジアで2,821t減(うちアセアンは1,132t減)、その他の地域は6,698t増となった。今回は、全体で7千t強増加し、うち米国が3,600t増加しているのが目立つ。

9月の動物検疫数量は、牛肉が5万7,838t、豚肉が8万8,060t、家きん肉が5万8,406t、家きん調製品が3万5,939tだった。前月比では、牛肉で6,516t減、豚肉は5,628t減、鶏肉で1,630t増、家きん調製品で3,280t減となった。動検の肉類合計数量は25 万3,458tで、肉類総輸入量が6,262t上回っており、この分は未通関から通関に回ったと見られる。

これらから推計すると、9月の牛肉輸入量は5万t前後(豪州2万5千t、米国2万2千t、NZ500t、カナダ1,500t、メキシコ1千t)が見込まれる。豚肉は7万4千t前後(EUが2万7千t、米国2万1千t、カナダ1万7千t、メキシコ7千t、チリ2千tなど)とみられる。鶏肉は5万4千t前後(ブラジル4万1千t、タイ1万1千t、米国1,500t、その他500t)、また鶏肉調製品は4万t前後と見込まれる。

〈畜産日報2017年10月20日付より〉