2月の牛肉輸入量前年比7%減、4月フローズン3.7万tの見込み/振興機構需給予測
農畜産業振興機構が26日に公表した食肉需給予測によると、2月の輸入量は牛肉が前年割れとなるものの、豚肉と鶏肉はそれぞれ前年実績を上回るボリュームが見込まれる。また昨年8月から関税緊急措置(SG)が発動しているフローズン牛肉は、年度明けの4月は28.2%増とに大幅増加が見込まれる。
[牛肉] チルドの輸入量は、「現地価格高で主に米国産の輸入量の減少が見込まれる」とし、2月は前年同月比16.7%増の約2万tとなるものの、3月と4月はそれぞれ4.1%減・0.4%減となり、2.1万~2.3万tレベルで推移すると予測する。一方、フローズン牛肉の輸入量は、2月、3月まではそれぞれ前年同月に比べて2ケタ台の減少が見込まれるが、年度明け(SG明け)となる4月は前年同月比28.2%増の3.7万tと予測している。18年度フローズン牛肉の発動基準数量は10万4千t強(協定対象外で4万4千t強)と枠が広がっているが、年度明け後の輸入動向が注目される。国産の出荷頭数は、2月が前年同月比1.3%減(うち和牛0.8%減)、3月は同0.3%増(同2.6%増)、4月が同1.0%減(同0.7%減)と見込まれる。
[豚肉] 輸入量の増加と末端不振から年度末にかけて在庫調整が図られてきたチルド豚肉だが、2月から4月にかけても過去5カ年平均を上回る3万t台の輸入が続く見通しだ。
ただ、2~4月の3カ月平均では3.2万tと、前年同期を2.6%減とわずかに下回ると予測。フローズンも在庫を調整する動きが見られるが、2~4月のいずれも4万t台の輸入が継続する見込み。ただ、こちらも3カ月平均では4.2万tと前年同期を1.9%減とわずかに下回る見通しだ。なお、国内出荷頭数は2月がと畜場の稼動日数が前年同月を下回ると見込まれ、128万2千頭(前年同月比1.9%減、1日当たり平均出荷頭数ベースでは0.4%増)と予測。また3月は135.6万頭(同6.0%減、同3.1%減)、4月は130.9万頭(0.4%減、0.6%減)と、いずれも前年同月をわずかに下回ると予測している。
[鶏肉] 2月の輸入量は前年同月比13.4%増の5.2万tに上るほか、堅調な国内需要を背景に3月は4.7万t(25.6%増)、4月が4.5万t(8.6%減)と4万t台半ばの輸入が続く見通しだ。国産も3月と4月については、1日当たりの生体処理羽数が前年同月を上回ることから、それぞれ前年同月比1.7%増・6.5%増と供給増加が続くと予想している。
〈畜産日報 2018年3月27日付より〉