伊藤ハム、家庭用調理加工品の売上が前年比5%増で推移

伊藤ハムの家庭用調理加工品
平均世帯人員が減少しているなか、現在でも世帯人数2人以下が半数以上を占めており、個食化の傾向が強まっている。また、高齢世帯や共働き世帯の増加などにより、各家庭での夕食の調理時間は短くなっている。それらの要因から簡便調理商品、即食商品へのニーズは年々高まっている。

伊藤ハムの春名公喜執行役員加工食品事業本部事業戦略統括部部長兼マーケティング部部長は11月19日、専門紙向けに開催した記者会見の中で、「今期の家庭用の調理加工品の売上は、前年比5%増と順調に推移している」と家庭用の調理加工品が好調に推移していることを強調した。

とくに伸長している商品・カテゴリとして、「1番大きく伸びているのは、時短調理ができる調理加工品。主な商品では『レンジでごちそう』シリーズを展開しており、このカテゴリは前年から70%を超える伸びとなっている。今春に立ち上げた『おかずプラス』シリーズも配荷がすすんでおり、次の柱に育ちつつある」と時短調理ができる商品・カテゴリを挙げた。

また、その他のカテゴリ商品についても「チルドピザが4~5%増で推移しており、チキンナゲットやサラダチキンなどのチキン加工品は約13%増と昨年から大きく伸びている。ハンバーグ・ミートボールは約5%増となっており、ハンバーグは『旨包(うまづづみ)』シリーズが昨年12月にテレビで取り上げられてから伸び続けている」と好調であることを説明。価格改定を行ったベル社のチーズ、菊水のラーメンについては、「前年と同額で推移している」と述べ、「それ以外のカテゴリが伸長しており、自社製造している調理加工品は15%増と順調に伸ばすことができている。調理加工品全体では計画通りに推移している」と語った。販促では、チルドピザの「ラ・ピッツァ」シリーズでイタリア人タレントのパンツェッタ・ジローラモ氏を起用したテレビCMを24日まで全国で放映。また、動画投稿サイトのYouTubeでも12月23日まで、6秒の特別バージョンのCMを放映している。

〈畜産日報 2019年11月22日付〉