明治も乳児用液体ミルク製造へ、「ほほえみ」ブランドからスチール缶で
〈製造に関わる承認を取得〉
明治は、調製液状乳(液体ミルク)の製造に関わる承認を、厚生労働大臣より1月31日に取得し、同日発表した。この承認を受け、同社の育児用粉ミルクブランド「ほほえみ」での商品化を目指す。
明治は、調製液状乳(液体ミルク)の製造に関わる承認を、厚生労働大臣より1月31日に取得し、同日発表した。この承認を受け、同社の育児用粉ミルクブランド「ほほえみ」での商品化を目指す。
承認概要は包装材質がスチール缶、内容量は240ml、賞味期限は1年。最大の目的は災害備蓄用であり、保存性を重視して強固な堅牢(けんろう)性をもったスチール製の缶を容器に採用し、同社の国内工場で製造する。使い方としては、缶から哺乳瓶などに移し替えて使用する。
今後、消費者庁への特別用途食品(乳児用調製液状乳)としての表示許可取得に向けた準備も進めていく。
また消費者に液体ミルクを安心して利用してもらえるよう、製品の特性や使用方法など啓発活動を行うとともに、災害備蓄に向けた取り組みとしては、都道府県や市区町村、公的機関との連携を行い、災害時の赤ちゃんの栄養摂取環境を整え、家庭内備蓄の重要性も発信していく。
なお乳児用液体ミルクの国内製造は、江崎グリコが先行して取り組んでおり、今年春から販売開始を予定している。形状は紙パック入り、125ml、保存期間は常温で6カ月。日本で法整備が急速に進んだ背景には、相次ぐ自然災害で被災地での必要性が社会的に注目されたことがあり、紙パックより賞味期限が長い缶入り液体ミルクの災害備蓄用としての需要は高そうだ。