アイス「フロリダサンデー」2002年以来復刻、満足感と値頃感で「年間を通し根づかせる」/赤城乳業
ミルクアイスの上にフルーツ果肉入りソースをかけて、側面にもソースを入れ込み、最後までアイスとソースの絡み合った味わいを楽しめる商品。1980年代当時、アメリカへの憧れが強かったことから、アメリカの州名「フロリダ」、アメリカ生まれの言葉「サンデー」を取り、フロリダサンデーという商品名で誕生したという。
復刻の狙いは、懐かしさでかつてのユーザー(50~60代)や、当時高額で手が出なかった人を呼び込むことと、「フロリダサンデー」を初めて知る次のユーザー世代の取り込み。売場は高価格アイスが並ぶ棚ではなく、主に140~180円のアイスが並ぶ陳列ケースで、赤城乳業としては春夏だけでなく冬も売り、「年間を通し店頭に根づかせる」考えだ。
価格については、赤来乳業のパフェタイプ商品「パフェデザート」や「グランパフェ・ア・ラ・モード」の350円に対し、「フロリダサンデー」は180円。一般的に180円前後の中間価格帯アイスは、リッチタイプで小容量。たくさん食べたい人にはちょっと物足りない時もあるが、「フロリダサンデー」はラクトアイスグレードのアイス、フルーツの果肉ソースによるボリューム感があり、この満足感と値頃感で主な消費ターゲットである30~60代女性の取り込みを図る。
180円という中間価格帯のアイスは、実は年間を通じて安定した購入率がある。また、30~40代を主要ターゲットとしたパフェタイプのアイスは、主に300~400mlの大容量だが、これを200ml程度に小さくしたアイスは、夏向けの商材は他社品にあるものの、年間商材はほぼ不在。この空白地帯に着目し、市場調査から可能性を見出だした。
「コンビニの平台のアイス売場で動くものと自信をもっている」(赤城乳業)。時代背景に適応した復刻として受け入れられるか、商品動向に注目だ。