【シリーズ・新製粉産業の明日77】TPPと麦産業 №32

TPP交渉がいよいよ“最終コーナー”に入ったようだ。1月14日~16日に東京で行われた日米事務レベル協議は「間合いは詰まっている感じがするが」(甘利明TPP担当相、16日の閣議後会見)とされる一方で、合意の時期については「まだ遠いだろう」(同)とされ、一見すると“最終コーナー”という感じには聞こえないが、実際に協議にあたった内閣府の大江首席交渉官代理は「実際に間合いが近づき始めていることは事実である」と会見で語るように、日米双方とも、大筋合意に向け「きちんと進みはじめている」(関係者)状況へと“進展”した模様だ。
甘利担当相が「合意は遠い」と見ている背景には、米国側がようやくTPA法(大統領貿易促進権限)案について議会側と交渉に入っていることがある。オバマ大統領が20日の一般教書演説でTPA法案の議会提出・成立の重要性を訴えたほか、21日にはUsTRのフロマン代表がワシントンの講演で「TPP合意の輪郭がはっきりしてきた」とした上で、米国側に有利に進めるために「TPA法の議会承認」を求めた。TPA法案は1月中にも議会に提出されるとの報道もあり、“強硬論”の繰り返しだった米国側が、一気に合意に向けコマを進め始めている。

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