平成30年産に向け、「市場の整備と頻繁な情報発信を」=渡辺元農水次官
元農林水産事務次官の渡辺好明氏(全国米麦改良協会会長、全国農地保有合理化協会会長)、は3日、jaja(農政ジャーナリストの会)で「この50年を振り返って(農政史外伝)」と題し講演した。渡部氏は次官、水産庁長官、構造改善局長、環境省、農蚕園芸局、通産省と、これまでの経験をさかのぼる形で、時々の農政のポイントを解説した。また、質疑応答で「平成30年産以降のコメ政策について」訪ねられると、「必要なのは市場の整備と頻繁な情報発信。農水省の情報の出し方は足りないと思う。アメリカ農務省は毎月、世界中の情報と予測を出している。それと作付のインテンションを発表し、それを見て農業者は作付を決めていく。日本も世界に冠たる人工衛星の国。世界中の情報が分かると思う。その上で、ある種の自主的配分はあると思う。とにかくシェアが高い農協が取引負けすることはない。客観的なデータがあれば。それから、共計はどうするか。おそらく買取は増えていくと思う。そうならなければ、単協の販売のイニシアティブが移っていく」とした。