第45回食品産業技術功労賞5部門23件を表彰=食品産業新聞社
㈱食品産業新聞社(牧田邦雄社長)主催による第45回食品産業技術功労賞の表彰式が11日、東京・上野精養軒で開催。5部門23件を表彰した(写真は記念撮影)。同賞は1971年(昭和46)年、食品産業新聞社創立20周年を記念して制定したもの。我が国の食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人・団体を顕彰するものとして制定、毎年1回表彰している。今年は商品・技術部門11件、資材・機械・システム部門2件、マーケティング部門8件、国際部門1件、環境・CsR部門1件の受賞があった。本紙関連では、商品・技術部門で、△㈱キンレイ・冷凍「お水がいらない ラーメン」シリーズ、△㈱ニチレイフーズ・新「本格炒め炒飯」、△日清フーズ㈱・日清 クッキングフラワー、△日本製粉㈱・アマニ油入りマヨネーズ、△日本ハム㈱・石窯工房「クロワッサンピッツァ」、マーケティング部門で△東洋水産㈱・チルド麺市場の活性化、△㈱林原・食味食感の向上に貢献して20年「トレハロース」–が輝いた。
審査員長を務めた(一財)食品産業センターの村上秀德理事長は、「今回受賞した商品は、独自技術を活用し、他社と異なる製品を作り上げてヒットさせたものが多数ある。マーケティングでは新たな需要を喚起したロングセラー商品や新技術を活用した展開なども特徴的。国際部門はこれからの日本の食品産業の1つのモデルとして注目に値する。環境・CsR部門は東日本大震災の被災地を元気づける取組だ。審査をしながら、こういった工夫があることを心強く感じたことが印象に残っている。先般、TPPが大筋合意し、戦後70年で見ても非常に大きな転換点と見ている。また、EUとの経済連携や東アジアのRCEPなど大きな地域統合の話も加速するのではないか。ビジネス環境も変わっていく。日本国内の市場は少子高齢化が進む。いかに需要に応える新製品を開発するかが大事で、それをこれまで以上に認識しなければいけない。今回の受賞はそうした日本の厳しい状況の中で作り上げられたもの。日本の食品産業が発展することを改めて感じさせてくれた」と述べた。
受賞者を代表して挨拶した日清フーズ㈱の岩﨑浩一社長は、「今回、私どもが受賞したのは『日清 クッキングフラワー』。当社の基幹事業でもある家庭用小麦粉は長年、成熟マーケットと言われてきた。家庭での調理が減ると、どうしても家庭用小麦粉の需要も減る。なんとか活性化したいと考えていた。その中で最大限にお客様の声を聞き、家庭用小麦粉の、「舞ってしまって汚れる」「ダマになってしまう」「小さくても500gから」という不満をどう超えていくか研究をしてきた。その結果がクッキングフラワー。おかげさまで発売してから、当初予想を超える動きとなっている。家庭用小麦粉を取り扱って60周年を迎えた。節目に賞をいただきうれしく思う」とした。
詳細は本紙をご覧ください。