穀粒判別器メーカー3社が新型器を紹介=全米工1月東日本情報交換会
全米工(坂本盛幸理事長=(株)坂本食糧社長)は12日、都内で東日本情報交換会・席上取引会を開催した。今回は通常の情報交換会の代わりに、穀粒判別器を開発する(株)ケツト科学研究所・(株)サタケ・静岡製機(株)が、これから販売予定の新型穀粒判別器を紹介した。穀粒判別器技術委員会の石突裕樹委員長((株)サタケ技術本部計測グループチームリーダー)は、「農産物検査の民営化に伴い検査員の負担を軽減するため、“検査補助機器”として穀粒判別器を開発してきたが、現場からはメーカー間の精度の統一などの要望もある。農林水産省からもご指導戴きながら現地試験を重ね、“検査機器”を目指してこれまで以上に高い精度の新穀粒判別器を開発しているところだ」と説明した。各社新型器の概要は以下の通り。
〈ケツト科学研究所・RN-700型〉開発コンセプトは「シンプル・低価格」。測定トレイに載せた玄米を器械に差し込むだけで、約20~30秒で測定結果を表示する。測定結果は内蔵ディスプレイ、プリンタ印字のほか、WiFi を使うことで、iPad による画像やデータ確認なども可能。定価は約58万円(税抜)の予定。
〈サタケ・RGQI100型〉
〈サタケ・RGQI100型〉開発コンセプトは「コンパクト・高性能」。A4サイズだった従来器から、B5サイズまでのコンパクト化に成功した。測定時間は約35秒。玄米を3方向から撮像し、表面だけではなく裏面からも着色の判別などができる。解像度は従来器と比べて約1.8倍。定価は約65万円(税抜)の予定。
〈静岡製機・Virgo ES-5型〉
〈静岡製機・Virgo ES-5型〉最大の特徴は測定時間が非常に短い点。従来器の28秒から大幅に短縮し、約5秒で測定ができる。測定結果は内蔵ディスプレイのほか、プリントアウトも可能。操作は玄米を装置上部から投入し、測定ボタンを押すだけ。パネルを脱着し、シュートを抜き取るだけでメンテナンスが可能で、工具は不要。
〈米麦日報 2018年1月15日付より〉