ラグビーボール型“神戸メロンパン”の文化継承へ コープ・地元女子高ら取組み

〈地元のパン屋・神戸山手女子高らとの共同開発商品を披露/コープこうべ〉
生活協同組合コープこうべはこのほど、神戸市内のホテルで「神戸メロンパン」新作発表会を開催した。神戸ならではのラグビーボール型メロンパンを、地元のパン屋や、コープこうべと神戸山手女子高等学校の生徒が共同で考案したものなど8種を披露した。

〈開発は1952年 「文化が無くなる危機感」から”ご当地フード化計画”始動〉
コープこうべは昨年4月から、神戸ならではのラグビーボール型メロンパンを根付かせるため、「神戸メロンパンご当地フード化計画(KMG)」をスタートさせている。ラグビーボール型メロンパンは1952年にコープこうべが開発。当時、日本で一般的だったメロンである「マクワウリ」の形状に似ていたことからメロンパンと呼ぶようになり、神戸では丸形のものではなく、このラグビーボール型が一般的だった。

しかし、昨年1月、神戸市内でアンケートを実施したところ、丸形のメロンパンがより市民に認知されており、特に若い世代には知られていないことが判明、神戸ならではの文化が無くなるという危機感から同プロジェクトが始動した。

発表会では、チョコをぎっしりと詰めたものや、スコッチエッグ風に甘辛煮たまごとキーマカレーが入った惣菜系のもの、ラム酒漬けしたレーズンを練り込んだものなど、工夫を凝らしたメロンパンの数々が発表された。「神戸ハイカラメロンパンチョコメロワッサン」を考案した神戸山手女子高等学校の生徒は、「クロワッサン生地にチョコレートクリームを詰め込んだ。校内で学生に試食してもらって、使用するチョコを決めた。レンジでチンするとチョコが溶けてものすごくおいしくなる」と自信を見せた。

今回発表された新作メロンパンは、開発した店舗やコープこうべ全店など計175店で購入が可能。「1店で全てのパンを買えるわけではないので、買い歩いて楽しんでほしい」(コープこうべ)という。

〈食品産業新聞 2018年3月1日付より〉

「神戸メロンパン」新作発表会

「神戸メロンパン」新作発表会

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