【需給俯瞰】10月15日現在の30年産主食用米生産量は732.9万t、前回公表から4.5万t下方修正

〈北海道90のまま、新潟95に転落〉
農林水産省は10月31日、平成30年産水稲の10月15日現在作柄を公表した。

主食用の作付見込面積は前回(9月15日現在)と変わらず前年産を1.6万ha 上回る138.6万ha で、「生産量の目安」(面積換算138.7万ha)を0.1万ha 下回った。作況指数も全国平均100から99に落としたが、それでも「平年並み」の範疇。「農家等が使用しているフルイ目幅」ベースの10aあたり予想収量は前回から5kg下方修正の512kg(前年比5kg減、平年単収比7kg減)で、主食用の予想収穫量は前回から約4.5万t下方修正の732.9万t(前年比2.0万t減)。「生産量の目安」(735万t)を約2万t上回った。

平成30年産主食用米10月15日現在作柄(農水省)

平成30年産主食用米10月15日現在作柄(農水省)

これを基本指針の需給見通しに当てはめれば、来年6月末在庫は182万tになる見通しだが、既報の通り需要量が「増える」見通しに立った上でのものなので、「少なくとも全体需給は過剰」と考えておいたほうがよさそう。注目の北海道は作況指数90「不良」のままだが、わずかながら単収を上方修正。新潟は作況指数を98から95に落とし、単収ベースで14kgも落としている。
 
・〈前回公表=9月15日現在〉平成30年産水稲、作況指数100「平年並み」

〈米麦日報 2018年11月1日付より〉