エバラ「プチッと鍋」、“担々ごま鍋”投入で10品展開、鍋つゆ市場を席巻へ

エバラ「プチッと鍋 担々ごま鍋」
〈液体だから提供できる濃厚感〉
2013年の発売以来、消費者ニーズに合致する利便性で支持を集める1個で1人分の鍋の素「プチッと鍋」。発売元のエバラ食品工業では今秋、同シリーズに「担々ごま鍋」を新たに投入し、気分に合わせて選べる10品体制でさらなる拡販を目指す。個包装タイプの鍋つゆは、必要量にあわせて作れる、軽くてコンパクトといった利便性から毎年売り上げが伸長する成長カテゴリー。各社の商品拡充や新規参入も相次ぎ競争激化が進む中、同社は液体だからこそ提供できる濃厚感、汎用性の高さで今冬も鍋つゆ市場を席巻していく意向だ。

「プチッと鍋」は、同社が業務用調味料づくりで培ってきた高濃度ブレンド技術を生かし、だしの香りや奥深い味わいを逃すことなくポーション容器に閉じ込めた濃縮タイプの液体調味料。「寄せ鍋」をはじめとする20mlサイズ6品と、より濃厚な味わいを楽しめる「豆乳ごま鍋」など40mlサイズ4品の計10品で展開する。鍋はもちろんのこと、炊き込みご飯や炒め物の調味料として使用できるなど、液体ならではの汎用性の高さも同シリーズの魅力だ。新商品の「担々ごま鍋」は、練りごまのコク深いスープにニンニクと豆板醤を効かせた、希釈タイプとは思えない濃厚感が特長。ボトルタイプの「担々ごま鍋の素」の品質をベースにしたこだわりの一品だ。

家庭用マーケティング課の伊藤史子氏は、本格的な鍋シーズンを迎える中、最需要期への意気込みを次のように語る。「『プチッと鍋』は、鍋を平日にも楽しんでもらいたいという思いから作り上げた。発売以来、年々アイテム数を増やし、この秋でラインナップはついに10品となった。寄せ鍋やキムチ鍋は全国的に人気のアイテムだが、好まれる味わいに少しずつエリア差が見えてきた。品揃えの多さを武器に多用化するニーズに対応できる商品として訴求していきたい」。

鍋シーズン立ち上がり時期(8~10月)には主力の「寄せ鍋」で増量タイプを初めて投入し、トライアル需要を掴み、前期実績を上回って着地した。パッケージの自立性を高め、店頭での視認性を向上させたことも好調に繋がったという。また一部量販店では、「寄せ鍋」と「キムチ鍋」のアソートパックを発売し、堅調に推移中。ECサイトでは全10品のセット商品を限定発売し、コアユーザーの需要を掴んでいる。

今冬の販促施策は、専用什器を活用し店頭での露出強化を図るとともに、帰宅後10分で作れる時短メニューを訴求。瀬戸康史さんを起用したテレビCMでは、濃厚なうまみつゆで豊かな味わいが楽しめる、人数や好みに合わせて鍋を楽しめるといった「プチッと鍋」の商品特長を改めて訴求するとともに、10種類に広がったバリエーションの豊かさを伝える内容となっている。

〈食品産業新聞 2018年11月15日付より〉