食用油の価値に自信を、製販一体で適正価格販売に取り組む-全油販連総会
全国油脂販売業者連合会(全油販連)は定時総会を20日開き、その後の懇親会で、宇田川公喜会長(宇田川商店社長、写真)が冒頭あいさつし、「今回は第64回の定時総会ということだが、当会設立当時の1950年代は、農水省の部会と共に、油脂の需要拡大に取り組んでいた時代だった。それから70年代以降は油脂の過剰摂取が指摘されるようになり、悪者にされる時期もあった」などと述べ、全油販連の軌跡を簡潔に振り返った。
その上で、「今はエゴマ油やオリーブ油、さらに大豆油、菜種油も価値が見直され、自信を持って商売に取り組める時代になった。日本の食品産業は欧米と比べて利益が低すぎるとの指摘もある。今秋の食用油価格改定は進捗がみられるようであり、今後とも価値に見合った販売を製販一体となり、心を一つにして取り組んでいきたい」と述べた。
続いて、今村隆郎・日本植物油協会会長(日清オイリオグループ会長)が来ひんあいさつを述べ、「この数年の流通業の変化は非常に激しく、全油販連の皆様もご苦労が多いと思う。今後もデフレが続く中で厳しい状況が予想されるが、製販が車の両輪となって取り組んでいきたい。食用油の価格改定にも現在取り組んでおり、少しずつ進捗していくと思っている。植物油の健康評価も高まっており、自信を持って、共に油脂業界を盛り立てていきたい」と呼びかけた。
最後に金田康男副会長(カネダ社長)が乾杯のあいさつとして、「日本人の寿命が100 歳時代を迎える中で、どう健康を保っていくのかが課題になっている。植物油の健康評価が高まっているということでは、我々は健康産業の最先端にあると言えよう。誇りと自信を持って、お客様に商品を提案していきたいと思う。また、脳の健康には良い食用油を摂ることが大事と言われており、油断大敵という言葉も思い起こして、食用油の価値を認めていただき、適正な価格で買い上げていただけるよう、製販で努力していきたい」と述べた。
〈大豆油糧日報2017年10月24日付より〉