凝固剤・消泡剤指針案を示す、主剤名称の記載など求める-豆腐公正競争規約設定委員会
今回示された豆腐用凝固剤、消泡剤の指針案では、豆腐用凝固剤の主剤名称は――①塩化カルシウム、②塩化マグネシウム、③グルコノデルタラクトン、④粗製海水塩化マグネシウム(塩化マグネシウム含有物も統一する)、⑤硫酸カルシウム、⑥硫酸マグネシウム、⑦①~⑥の混合物――のいずれかを使用し、凝固剤の名称、成分割合は納品時にSDS(製品安全データシート)や商品企画書に記載し、粗製海水塩化マグネシウムは食塩割合も記載することとしている。また植物油が配合されている場合は、原材料や油脂の種類の記載を求めている。
また凝固剤の一般名称の「にがり」は、塩化マグネシウム、粗製海水塩化マグネシウム、「すまし粉」は硫酸カルシウムのみに付与し物質名の後ろに記載できる。
豆腐製品への表記については、主剤を混合する場合は、凝固剤名称の後に、構成比3位までの主剤の物質名を記載し、乳化にがりなど主剤に副材を混合した場合は、構成比3位までの物質名を記載し、副材として植物油脂が配合されている場合は、種類を記載する。消泡剤の主剤名称については――①グリセリン脂肪酸エステル(その他の脂肪酸エステルを含む)、②シリコーン樹脂、③植物油、④炭酸カルシウム、⑤炭酸マグネシウム、⑥レシチン(大豆リン脂質)――とし、植物油は種類を記載し、物質名と配合割合はSDSや商品企画書に記載する。表記については、消泡剤名称の後ろに構成比2位までを記載し、植物油は種類を記載する。
豆腐の固形分測定基準については、固形分測定は赤外線水分計測定が食品衛生検査指針の公定法値に近く信頼度が高いとし、豆腐業界で広く使われている光の屈折原理を利用した豆乳濃度屈折計では不十分だとした。その上で、屈折計による固形分測定の検証テストでは、豆腐を撹拌(かくはん)し、測定直後の数値を取ったが同じサンプルでもバラつきが見られてとした。ただ撹拌後2~3分放置してから測定すると数値が安定する傾向が見られたため、引き続き3分程度放置した測定データを積み重ね、検討するとした。
委員会では今後、18年4月を目途に規約、施行規則、表示基準、マニュアルなど全ての案をとりまとめ、18年10月以降の認定申請を目指すとした。
〈大豆油糧日報2017年11月30日付より〉