〈食品開発展2018〉大豆粉で低糖質メニュー提案、大豆プロテインを女性に強力訴求
キッコーマンは、パフミンF(加熱全脂大豆粉)とパフミンSM(加熱脱脂大豆粉)を展示し、低糖質食ニーズを踏まえた小麦粉との違いを来場者に訴求した。パフミンF・SMは大豆・脱脂加工大豆を高温高圧で処理したパフ大豆を粉末にしたもの。パフミンFは粒度が粗く、ざらつきがある大豆粉で小麦粉の代替として低糖質食品へ応用できるだけでなく、豚骨スープや鶏白湯スープに微細な肉・骨由来のざらつき感を付与し、本格的な味わいを再現できる。パフミンSMは粒度が細かく、小麦粉の代替として低糖質食品への応用が可能で、ごま風味の増強や、天ぷら衣のサクサク感の維持効果もあるという。
不二製油は、大豆プロテインの効果を訴求した。体重・体脂肪の低減効果、抗酸化作用、血中コレステロールの低下、老化防止効果などのほかに、大豆ペプチドが全てのアミノ酸を効率良く体内に吸収させる効果があることなどを紹介した。展示ブースでは、大豆プロテインを飲みやすくアレンジした飲料や、クッキーなどの試食を展開し、主に健康でキレイになりたい女性のための大豆プロテインと大豆ペプチドを強調した。
フジッコは機能性表示対応素材「フジフラボン」を展示し、同商品には大豆イソフラボンが含まれ、骨の成分の維持に役立つ機能があることを訴求した。同商品を使うことにより、「骨の健康が気になる方に」「正常な骨の維持に役立つ」などといったキャッチコピーを付けて販売することができるとした。同社では蒸し大豆・黒豆や、フジフラボンを使用したサプリメントも発売している。
〈大豆粉の幅広い用途をアピール、水分散性の高い粉末油脂・フレーバーオイルも〉
泰喜物産は、全脂脱臭大豆粉と絞り豆腐を紹介した。全脂脱臭大豆粉は大豆を丸ごと脱臭、粉砕した商品で、和洋菓子やパンなど幅広い商品への応用が可能だ。また、水に溶けやすく大豆特有の青臭さがないことなどの特徴を訴求した。絞り豆腐は、木綿豆腐をさらに絞った水分の少ない豆腐なので、水切りが不要で、具材に混ぜ込んだり、裏ごしして滑らかなクリームとして幅広くメニューに活用できることなどを紹介し、豆腐ハンバーグや豆腐のパンケーキなどのメニュー提案にも力を入れた。
みたけ食品工業では、通常の大豆粉のほかに、失活大豆粉を紹介した。失活大豆粉とは、製造工程の段階で熱処理を加えることで、大豆本来の良質な成分を損なうことなく、青臭みやえぐみを抑え、いろいろな食品や料理に利用しやすいように加工したもの。製菓・製パンだけでなく、糖質制限のメニュー開発やダイエット用としても利用できると強調した。
みたけ食品工業では、通常の大豆粉のほかに、失活大豆粉を紹介
日油は粉末油脂を訴求した。同社の粉末油脂は流動性、水分散性が優れているため、水に加えて、軽くかくはんするだけで、均一に分散する。粉末のため、計量が簡単で、粉末原料との混合も良好でありながら、コク味の増強や食感の改良など、油脂の機能を効果的に発揮できることなどを紹介した。
辻製油では、ワサビやショウガ、ユズなど数多くのフレーバーオイルを展示した。サラダドレッシングでは、テレビドラマで取り上げられた三重県立相可高校調理クラブとの共同開発で誕生した黒にんにくレストランシリーズも並べられ、業務用だけでなく、家庭用の豊富なバリエーションを披露した。
〈大豆油糧日報 2018年10月10日付より〉