日本植物蛋白食品協会が総会開催、新会長に昭和産業・山口龍也常務を選出

新会長に就任した昭和産業・山口龍也取締役常務執行役員
〈植物たん白の提供を通じ、豊かさや幸せを実感できる食生活実現を目指す〉
日本植物蛋白食品協会は5月8日、都内で開いた記者会見で、通常総会で承認された18年度事業報告・決算と19年度事業計画・予算について報告した。役員改選では、会長には昭和産業の山口龍也取締役常務執行役員が就き、副会長に不二製油の大森達司社長、長田産業の長田伊知朗社長が再任、日清オイリオグループの梨木宏執行役員が新任となった。

記者会見後の懇親会であいさつした山口新会長は、「30年あまり続いた平成が幕を閉じ、令和時代が幕を開けた。万葉集を由来とする令和には明日への希望とともにそれぞれの花を大きく育てることができる、そうした日本でありたいという願いが込められている。私たちもこの新しい時代植物性たん白の提供を通じて、豊かさや幸せを実感できる食生活の実現を目指していきたい。私は昨年から本協会の副会長を務めさせていただいているが、今年度より久野前会長から会長の大役を仰せつかり、一生懸命頑張りたい」と抱負を述べた。

さらに業界動向については「植物性たん白業界は、生産量、出荷量がおおむね微増傾向を続けているとはいえ、原料事情や輸入品との競合など、経営環境は依然として厳しい。そうした中で、植物性たん白の健康機能性などについての普及啓発、規格、表示の改善、製造、加工、流通に関わる技術の開発、改善、内外情報の収集、提供という使命を果たすべく、19年度事業計画に沿って活動を進めていきたい」と述べた。

事業報告では18年の国産植物たん白の生産数量は4万5,328t(大豆系3万8,682t、小麦6,646t)で、前年同月比0.8%減だった。植物性たん白の輸入量は、18年暦年で、5万662tと前年比1.6%増となった。種別では、大豆の「たん白含有量80~90%」が6.7%減、大豆の「たん白含有量90%以上」が0.1%増となった。

今年度の事業計画では、「ifia JAPAN 2019」に出展するほか、日本栄養改善学会へも参加し、引き続き試供品、パンフレット、レシピ集などの配布を行うとした。

〈大豆油糧日報 2019年5月10日付〉