ボーソー油脂18年度連結決算 減収欠損続く、川崎薫取締役が次期社長に昇格

ボーソー油脂18年度連結決算
ボーソー油脂の18年度連結決算は、売上高が前期比10.5%減の118億7,200万円、経常損失が4億6,800万円と、減収欠損となった。

業務用食用油では、コメ油は、適正価格を維持し前年度を上回る販売数量を達成したが、製造原価上昇により、利益面では前年度を下回った。菜種油は、原油調達の都合により販売数量を限定したことから、売上高は前年度より大幅に減少し、それによる工場の操業度低下が全体の製造原価上昇を引き起こした。

家庭用食用油では、こめ油は、認知度の向上に伴い市場規模の拡大が続くなか、国産原料の付加価値と価格維持に努め販売数量、売上総利益も増加したが、その伸び率は限定的なものになったとしている。

都内で15日開いた決算説明会では、6月下旬予定で新社長に就任する、川崎薫取締役執行役員があいさつし、「経営状況は2期連続赤字。今期の見通しも最終赤字というかなり厳しい状況下だ。いかにできることを絞り込んで確実に結果を出していくということが私の役割だと思っている。そのために、従業員と力を合わせて、ひとつの方向に向かい、課題に向かって確実に結果を出していきたい。来季に向けては黒字化の実現に向けてしっかり足場を固めていきたい」と述べた。

[新社長略歴]川崎薫(かわさき・かおる)氏、81年東京水産大学卒、同年プリマハム入社、08年ボーソー油脂入社、19年同社取締役執行役員総務部・財務部・経理部管掌。61歳。

〈大豆油糧日報 2019年5月16日付〉