実は豆乳じゃない「スゴイダイズ」、“まるごと大豆飲料”浸透へ 常温保存に進化、新商品「たんぱく質がスゴイダイズ」も/大塚食品

「スゴイダイズ」ブランド商品(右の「やさしいダイズ」「ミルクのようにやさしいダイズ」はブランド内のシリーズとして展開)
大塚食品は、2002年に発売した“まるごと大豆飲料”「スゴイダイズ」シリーズを常温保存可能にリニューアルし、7月末から発売する。

「スゴイダイズ」シリーズは、豆乳と異なり、繊維質(おから)の部分まで大豆をまるごと使用していることが特徴の飲料。大豆たんぱく、大豆イソフラボンに加え、豆乳には含まれていない食物繊維も摂取できる新しいカテゴリーの位置づけだ。

「豆乳≠まるごと大豆飲料」(大塚食品資料)

「豆乳≠まるごと大豆飲料」(大塚食品資料)

これまでは商品に自信はあっても“まるごと大豆”の特徴を伝えきれず、利用者の広がりに課題があったが、2018年11月に「スゴイダイズ」の取り扱いが、大塚チルド食品から大塚食品に変わったことを機に、ユーザー拡大に向けて大きく3つの進化を図っている。“ブランドの統一”と、“常温保存可能品へのリニューアル”、そして“新商品の投入”だ。
 
〈「スゴイダイズ」統一ブランドで「やさしいダイズ」などのシリーズ商品を展開〉
ブランド統一では、これまで同社の大豆飲料として、「スゴイダイズ」のほか、牛乳の代替品として「ミルクのようにやさしいダイズ」と、鉄分をプラスした「やさしいダイズ」を展開していたが、7月末からは、これら全てを「スゴイダイズ」ブランドに集約。統一したイメージでシリーズ展開し、“まるごと大豆飲料”を訴求する。
 
〈利用者の要望に応え常温保存に対応、売場拡大に利点も〉
大きな進化は、常温保存対応にしたことだ。利用者から、“たくさん買うと冷蔵庫に入りきらない”“開封前は豆乳のように常温保存できると助かる”という声が多かったことから、殺菌温度の調整やタンク内の脱酸素技術などを高めることで、おいしさや栄養はそのままに、常温保存を可能にしたという。これにより、これまでのチルドコーナーでの販売に加え、調剤薬局や事業所の売店など新たな売り場での展開が可能となる。
 
〈新商品「たんぱく質がスゴイダイズ」を展開〉
そして、新商品は、たんぱく質摂取への関心が高まっていることから、植物性たんぱく質10gが手軽にとれる高たんぱくの“まるごと大豆飲料”として、「たんぱく質がスゴイダイズ プレーン」と「たんぱく質がスゴイダイズ バナナ」(各200ml紙/税別150円)を9月17日から全国発売する。低糖質、乳成分不使用、コレステロールゼロ、カロリー85kcalの設計。

9月17日発売「たんぱく質がスゴイダイズ プレーン」「たんぱく質がスゴイダイズ バナナ」

9月17日発売「たんぱく質がスゴイダイズ プレーン」「たんぱく質がスゴイダイズ バナナ」

大塚食品飲料事業部の植村家敏さんは、新商品について「植物性のたんぱく質が手軽にとれるという特徴があります。たんぱく質を美容・健康のために取り入れたい女性やたんぱく質摂取が必要な方々にお勧めしたい。これからも新しい要素を追加できるような商品を提案していきます」と話し、同社執行役員の金子忠晴さんは、「“スゴイダイズ”シリーズ全体では、5年以内にこれまでの2倍の売上規模を目指します」と目標を語った。