昭和産業 オリーブ油強化、「オリーブオイルライトテイスト」年間3億円の販売目標/2019年秋冬新商品発表会

昭和産業「オリーブオイルライトテイスト」「おいしく焼ける魔法のたこ焼粉」「コクと深みのケーキシロップ」
昭和産業は7月31日、東京都千代田区の同社で、2019年秋冬家庭用新商品発表・説明会を開催した。今年度160%と好調に推移しているオリーブ油の新商品「オリーブオイルライトテイスト」をはじめ、魔法シリーズ第3弾となる「おいしく焼ける魔法のたこ焼粉」、ありそうでなかったという使い切りポーションタイプの「コクと深みのケーキシロップ」の3商品が紹介された。いずれも9月1日に全国発売する。

発表会の冒頭、山口龍也取締役常務執行役員油脂部・食品部・原料部担当は、「10月には消費税率の引き上げが控えており、消費低迷が強く懸念されている。

食品は軽減税率の対象となり、駆け込み需要はあまり期待できない。逆に10月以降の増税後に節約志向が高まる中で冬場商戦に突入するため、食品業界にとって令和元年は、コストアップ対策だけでなく、増税の影響を見据えた対策強化を実施しないといけない年となり、これらの対策の準備を進めてきている。当社の家庭用食品の販売は、現在注力しているオリーブ油をさらに強化していく。今年度も順調に推移しており、市場全体の成長が緩やかな中、物流ベースでは150%以上の伸びを示している。健康油『オレインリッチ』との連動販売や、パスタやフライ用品などとのメニュー提案により、今期もさらなるシェアアップを目指している」と述べた。

続いて、鈴木雄一食品部長は、「家庭用商品は、どこのメーカーも安全安心はもちろんのこと、健康と簡便・簡単な新商品の開発がテーマとなっている。今回は3商品を提案するが、まさに健康、簡便・簡単を考えた商品だ」と説明した。「オリーブオイルライトテイスト」については、「家庭用オリーブ油の市場は400億円とされる中、健康のイメージとともに急上昇している。今回の新商品は、あっさりしたクセのない、辛みを抑えた商品となっており、エクストラバージンオリーブ油と合わせたギフトセットも販売する予定だ。10月には増税となり、消費者はまず外食を、次に食品を控えるという話も聞くが、家庭用食品事業は、内食回帰があれば期待できる」と語った。

〈「オリーブオイルライトテイスト」は300gと600g合わせ年間3億円目標に〉
「おいしく焼ける魔法のたこ焼粉」は、対前年150%で伸びている「魔法のお好み焼粉」との相乗効果を狙う。皮と中の食感を分類した際、市場で少なかった「ふわとろりんな食感」をはじめ、市場のニーズに合わせて「くるんと返しやすい」、「生地がダマになりにくい」という3つの魔法を訴求した商品だ。需要期の秋口には、消費者向けキャンペーンも実施する。年間2億円の販売を目指す。

「コクと深みのケーキシロップ」は、既存のケーキシロップに対する不満を解消し、使いやすく、幅広い用途に活用できるポーションタイプとして開発した。1個20gの使い切りのため、衛生的であることを訴求。メープルシロップ入りでコクと深みがある大人向けの味わいに仕上げた。紅茶やヨーグルトなど、さまざまな用途に使用可能で、アレンジメニューをQRコードで紹介する。年間販売目標は1億円で、ケーキシロップ市場の1割を取得することを想定している。

「オリーブオイルライトテイスト」は、オリーブ油のビギナーをターゲットにした苦みや辛みを抑えた商品だ。和食をはじめどのような料理にも合うスペイン産の100%オリーブ油を国内で充填。オリーブ油市場は伸長しているが、購入経験率は5割に留まっていることから、購入経験率を広げればさらに市場が成長すると考え、若年層や食べ方が分からない層に働きかける。300gと600gを合わせて、年間3億円を販売目標に掲げる。

〈大豆油糧日報 2019年8月2日付〉