大豆原料と加工品を対象としたGMO検査に新たな検査方法を追加、新型コロナで依頼増加が影響/キューサイ分析研究所
キューサイ分析研究所(福岡県宗像市)は今年1月に開始したGMO(遺伝子組換え)検査について、新たな検査方法を追加する。検査方法のうち、「イライザ法による大豆のGMO検査」と「PCR法による大豆のGMO定性試験」は5月18日から、「PCR法による大豆のGMO定量試験」は6月1日から開始する。対象となるのは大豆の原料と、その加工品となる。
具体的な大豆の加工品例は、凍り豆腐やおから、ゆば、きな粉、大豆いり豆といった「乾燥大豆加工食品」と、豆腐や油揚げ、納豆、豆乳、みそ、大豆煮豆、大豆缶・瓶詰などの「水分を含む大豆加工食品」が対象となる。加工食品についてはPCR法による定性試験のみとなる。
検査方法を追加した背景は、新型コロナウイルスの感染拡大により、一部の国で導入している輸出規制の影響で、食品の輸入原産国が変更になり、食品メーカーや卸業者から同社へのGMO検査の依頼が増加しているためだという。要望が寄せられている各種検査に対応できるよう、従来のイムノクロマト法によるGMO検査に加え、検査手法と原理の異なる3種類のGMO検査方法を追加した。18日からは依頼が多い大豆のGMO検査を先行して追加する。
同社では23年の遺伝子組換え表示制度変更の対応として、サービスの拡大を進めていたが、今回、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、開始時期を前倒しした格好だ。なお、今後は検査対象にトウモロコシ、ジャガイモを追加する予定としている
〈大豆油糧日報2020年5月20日付〉