キャンプ用みそ玉「ドットミソキャンプ気分」発売、キャンプに本格的みそ汁を
即席みそ汁では味気ない。キャンプや山登りなど気分が上がるイベントには特別な物をもっていきたい。そんな思いも手伝って、手作りでかわいく、味も本格的なみそ玉がキャンプの脇役から主役に躍り出ようとしている。みそ玉であれば、話題が広がり、場も盛り上がる。
「キャンプ雑誌やキャンプ用品を販売している店舗向けにも、この企画を提案して、それぞれでオリジナルのみそ玉を詰めた特別な『ドットミソキャンプ気分』も販売していきたい」と安岡歩社長は将来的な展開に胸を弾ませる。
ドットミソ 安岡社長
通常の「ドットミソキャンプ気分」は、麦みそ、米合わせみそ、仙台みそ、米みそ、それぞれのみそに切り干し大根や鮭、ごぼう、えのきなどといった具材を分けてみそに練り込み、見た目や味も楽しめるみそ玉となっている。
ドットミソは2020年11月16日創業し、ようやく1年を迎えるところ。安岡社長は1日3食みそ汁を飲むのはもちろん、おやつや夜食にも飲むほどのみそ好きである。
「みそ汁を飲むとほっとする。私は仙台出身だが、ふるさとの思い出など、心を元気にするような思い出とともにある食べ物。これはきっと私だけでなく、同世代の友人にもそれぞれの思い出がある。これはもっと広がりがある文化。みその良さを若い層にも継承していきたい」と事業を始めたきっかけを語る。
立ち上げからまもなく、みそ玉ビジネスをクラウドファンディングで賛同者を募り、見事目標を達成し、事業を本格的に展開し始めた。ドットミソの主力商品は、キャンパー向けのみそ玉ではなく、ギフト用のみそ玉セット。季節感のある具材と全国から選りすぐったみそを合わせてみそ玉を作っている。
「使用しているみそは全て、みそ蔵と直接お話をして取引させていただいているもの。造り手と直接対話することで、造り手の熱意や愛情も詰まった商品づくりを心掛けている」という。日本食の魅力を世界へ発信したい。ここが同社のビジネステーマでもある。
〈30代から50代のファミリー層や男性からの注文も、リピート率も高め〉
創業当初は、みそがもつ、地味で副菜で茶色という暗いイメージをちょっとでも変えて、若い人に再注目してもらえるように、みそ玉をアレンジしたという。「当初は30代から50代のキャリアウーマンをターゲットにしていた。健康に気をつけたいけど、時間がなくてついついみそをスーパーで買ってしまう人を想定していたが、実際は、30代から50代のファミリー層や男性からの注文も多い。反響には手応えを感じており、リピート率も10%前後ある。まだ、みそ玉を知らない人がいるので、まずはみそ玉を知ってもらえるような企画も実施していきたい」とする。
「みそ玉づくりを体験できるイベントや、お客様をみそ蔵へ直接連れていけるようなツアーも企画して、みそ蔵の文化を伝えていきたい」とし、みそ玉を販売して利益を上げることも大切だが、みそを通じたコミュニケーションによって、みその輪を広げ、業界の活性化を図ることにも力を注ぐ。
ドットミソの名前の由来は、「どっと笑いに包まれた食卓になりますように。笑顔の点(ドット)がつながっていきますように」だ。そのような食卓の真ん中に、みそ汁が存在できるような環境づくりにこれからも励んでいきたいと語る安岡社長の笑顔が印象的だった。
〈大豆油糧日報2021年10月28日付〉