大豆・食用油の価格高騰による業界の窮状を訴える、流通・消費者団体に文書を発出/日本豆腐協会と全国豆腐連合会

大豆・食用油の価格高騰による業界の窮状を訴える(画像はイメージ)
日本豆腐協会と全国豆腐連合会は連名で7月16日、大豆や食用油などの原料高騰による豆腐業界の窮状を訴える文書を、流通関係・消費者団体に発出した。

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その背景について、原材料の中でも特に大豆、食用油の価格高騰はすさまじいとし、輸入大豆はシカゴ相場の高騰に加え、プレミアムや海上運賃も上昇しており、また中国などの大豆輸入量の増大に伴い、高止まりしていると説明する。

国産大豆についても、3年連続の不作のため高騰している。食用油については、製油メーカーが2021年3〜4月の値上げに続き、6月にも再度値上げを実施、さらに8月にも更なる値上げに踏み切ることが予想されており、秋口以降はほぼ2倍近くに値上がりするものと危惧を示している。

日本豆腐協会が6月初旬に会員企業に実施したアンケート結果についても言及し、大豆の値上がり率は、(2年前と比較し)平均14.8%で、全ての会員企業が値上がりしたと回答したとする。揚げ用油は平均15%の値上がりで、大豆同様に全ての会員企業が値上がりしたと答えた。

これら豆腐業界の苦境を説明した上で、両団体は、「会員各社においては、こうした急激なコストアップに対し知恵と努力で切り抜けようとしているものの、事態はもはや企業努力だけでは経営の維持が困難な状況に至っている。コロナ禍においても、日夜商品の供給に万全を期している。今後も、豆腐の安定供給を維持していくため、豆腐業界の置かれている現状を理解頂きたい」と訴えている。

〈大豆油糧日報2021年7月20日付〉