グルテンフリーのミックス粉「リソジャミックス」発売、スポンジケーキからお好み焼きまで/泰喜物産
〈関連記事〉泰喜物産 大豆粉・大豆クリーム・ソイホイップ、豆腐店にドーナツ向け「大豆粉ミックス」の提案を開始、グルテンフリー訴求〈大豆が拓く食の可能性〉
フランス語で米(リ)と大豆(ソジャ)がネーミングの由来となり、すでに特許も出願している。既存の「ソイホイップ」や「大豆クリーム」と合わせることで、乳フリーをうたったスイーツを作れることも提案していく。
原料の大豆粉は特殊な製法で製造されており、大豆の青臭さを取り除いている。米粉は100%国産米のノングルテンの米粉で、ベーキングはアルミニウムフリーのベーキングパウダーを使用している。ドーナツはもちろん、スポンジケーキやシフォンケーキ、クッキー、焼き菓子など応用が利く。焼くとしっとり感が出て、しっかりと味がある上、米粉入りのため、モチモチした食感が特徴で、パティシエからも、「もっちり感が気に入っている」と好評としている。
金井健三社長は、「おいしさにこだわっている。原料が変わっても、食べ続けてもらうには、おいしくないといけない。『ソイホイップ』『大豆クリーム』も、豆臭さがない形で商品化した。それらの商品をサポートするには、ケーキの生地を作る必然性があったが、『リソジャミックス』はおいしく仕上がっている」と胸を張る。
国内の「リソジャミックス」の販路としては、まずは従来の販路である豆腐店にドーナツを提案していく考えだ。「マカロンやブラウニー、チーズケーキをそろえれば他店と差別化することができる」と提案する。また、「レストランやホテルからは、インバウンド需要が戻ると、乳が食べられない人や植物性やグルテンフリーのものが欲しいといった要望があると困ると聞いている。そういったところにも提案してみようと考えている」と構想を語る。
〈「ソイホイップ」と「大豆クリーム」合わせて乳製品を使わない商品開発も可能に〉
また、大豆粉、ココナッツオイルが原料の「大豆クリーム」、ホイップ機能を持たせた「ソイホイップ」はいずれも動物性不使用の植物性クリームで、これらを合わせることで乳製品を使わない商品開発も可能だ。「ソイホイップ」でデコレーションしたケーキも試作済みで、チーズケーキ風、ロールケーキ風にすることも可能だという。さらに、「ソイホイップ」にα化したデンプン(3%)と、塩(1%)、レモン汁(3%)をベースにすると、クリームチーズも再現できる。「リソジャミックス」と「ソイホイップ」を購入すれば、グルテンフリーと乳フリーのチーズケーキをつくれる。
また、「ソイホイップ」を加熱し、乳不使用のチョコを混ぜることで、乳フリーの生チョコもつくれることを提案する。
「リソジャミックス」使用クリームチーズ(上)、生チョコレート(下)
これらの商品開発を担当しているのは、6月に入社した開発部の金井友里課長だ。「私自身もグルテンフリーを実践しており、いろいろなお菓子や料理を作りたいという希望があった。『リソジャミックス』が薄力粉の代わりに使えることが分かり、商品のバラエティーが一気に増えた」と振り返る。たとえば、グルテン(小麦たん白)を加えることで、糖質オフ、乳製品を使わないパンもできるという。
ほかにも、パウンドケーキやブラウニー、マカロンなども試作済みだ。マカロンはアーモンドプードルと「リソジャミックス」を1対1の割合にし、メレンゲを加えている。試作したスイーツについては、「都内の洋菓子店の数社が驚く風味の仕上がり」と手応えを得ている。
「リソジャミックス」使用パウンドケーキ、ブラウニー、マカロン
〈大豆油糧日報2021年8月19日付〉