優食「豆腐干」高たん白・低糖質な商品特徴で注目、家庭用・業務用ともに需要増、汎用性の高さも強み【大豆が拓く食の可能性】
「豆腐干」は、もともとは中華圏の定番食材で、豆腐に圧力をかけて水分を抜き、軽く乾燥させ麺状にしたもの。豆腐を圧縮することで、豊富なたんぱく質量を実現している。
商品展開は、いずれも冷凍で、麺類のように使えるロングタイプ(写真上)、和え物や炒め物に最適なショートタイプ(5~6cm)、グラタンやラザニアなどパスタのような使い方が出来る平麺タイプの3種をそろえる。
調理のしやすさも特徴で、「和える」、「炒める」、「茹でる」――のさまざまな用途で活用でき、強く主張はしないが大豆本来のおいしさが感じられ、他の食材との相性も良い。食べ応えもあるという。
〈今後は国産ニーズに対応、年内に国産原料使用し国内製造を計画〉
市販用・業務用の両方を展開しており、健康志向に拍車がかかったコロナ禍以降、毎月出荷量が増加しているという。
業務用(グループ会社の三通国際商事が販売窓口)は、量販店やコンビニ総菜などで採用が広がっている。「サラダに和えたり、麺の一部を『豆腐干』に置き換えた焼きそばなど、ヘルシー感、糖質制限を訴求した商品に活用されている」(優食)という。
麺の一部を「豆腐干」に置き換えた焼きそば
加えて、グルテンフリー食材のため茹で伸びせず、麺類の代替、鍋の具材にも適することから、外食分野での広がりも期待される。「『新しい』食材を探している店舗に豆腐干はぴったり」と太鼓判を押す。
市販用は、ECサイトに加え、一部量販店の冷凍コーナーで販売している。高たん白・低糖質な栄養価のメリットから、ボディメイクやダイエット食材などとして露出が増えている。ECサイトにおける累計販売数は10万食を超えているという。
一方で、認知度はまだ十分でないとし、「まだまだ拡大の余地があり、インスタグラムなどを通じて発信を続ける。とりわけ認知度に課題のある西日本のユーザーにも広げ、全国的にムーブメントを起こしたい」と意気込む。
今後の展開については、国産大豆など国産原料を使用し、国内製造した商品を年内に販売すべく計画している。現在は、中国の自社工場で製造したものを輸入しているが、国産ニーズに応えることで、「豆腐干」を更に普及させる考えだ。
〈大豆油糧日報2021年9月7日付〉